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めまいのhebのネタバレレビュー・内容・結末

めまい(1958年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

話の筋だけを追っていくと所謂ファム・ファタール的な女に男が振り回されてその女は去る若しくは死んでしまう、そういう物語だなという感想で終わってしまうのですが
後半に入ってからの主人公の偏執的な行動や感情の激しい揺れ動きはやはりどこか普通ではなくて、彼がなぜそこまでマデリンに入れ込んでしまったのか、そもそも彼の愛したマデリンという女性は実在したと言えるのかどうか、そんな事も考えさせる作りになっている気がします。
序盤からずっと彼を悩ませ続ける高所恐怖症と過去のトラウマからくる”めまい”が友人の完全犯罪の為に利用されたのであれば、なぜ終盤で彼はそれを克服することが出来たのか、そしてなぜ彼女はラストであの結末を迎えなければならなかったのか。色々な部分でモヤモヤした後味の悪さが残りました。
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