このレビューはネタバレを含みます
直後の感想は微妙でした… スコティがサイコキラーになってるし感情移入できないし なんか腑に落ちないな〜と。
その後あの町山さんの解説聞いたのですが、それでやっと映画史上最も重要な作品とされる意味が分かりました。
解説の中で1番驚きだったのが、ヒッチコックはサスペンスを撮ろうとしたのではなく、心理学的な要素を取り入れていたことです。というのもそもそもトリックが破綻しているので(マデリンの死後、葬式に参列していれば本物のマデリンの顔を知ったはず)、注目すべき点はスコティがマデリン演じるジュディを愛していたのではなく、あくまで幻想のマデリンを愛していた点。婚約を破棄したミッジだけがスコティを現実につなぎとめる人物だけど、スコティはマデリンを選ぶ。
ヒッチコックは女優に対して髪型から服装、仕草まで指導しコントロールするらしいです。その点がスコティと同じで、男性が女性に対して幻想を投影している点が当時の道徳観に反するし今もそうですけど、悪いものを悪いまま描いている点は作品として素晴らしいようです。
と、理論はとても面白いのですが感想としてはん〜という感じでした…