チッコーネ

めまいのチッコーネのレビュー・感想・評価

めまい(1958年製作の映画)
4.0
まずタイトルロールで5回ぐらい鳥肌が立つ。バーナード・ハーマン×ヒッチコックといえば『サイコ』が筆頭に挙がりそうだが、本作の扇情ぶりも凄い。

あっさりネタバレさせる展開に少し興醒めたものの、キム・ノヴァクの変幻ぶりはなかなか見事。特に後半のメイクアップにおいては、眉毛が中原淳一の美人画並みにイラスト的だった。

カラー作品だが、登場人物全員が不快なほど自己中心的という脚本は、とてもノワール。時代を先取りするような実験的サイケデリック効果も取り入れられていた。