HidekiIshimoto

フリーダ 愛と痛みを生きた肖像のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

4.0
サルマ・ハエック渾身の『フリーダ』も大好きだけど、実録映像で観るとサルマを軽く超えるもの凄い魅力の人。浮名の相手達ももの凄い。けどフリーダの絵を初めて観たハタチの頃は、ラテンの生命力に惹かれつつ痛ましさビビってた覚え。なのに歳を経るほどフリーダ・カーロの全ての絵に癒される思い。久しぶりに画集見てみても繰り返される自画像の眼差しに慰められる気分。痛ましいじゃなくほんとに痛い人生を生きつつ、この全てを肯定するような静かな眼差しは何なのか?どの自画像の目も揺るぎもせずジッとこっちを見てくる。けどそれ描いたのはフリーダなんだからフリーダは自身の眼差しと向き合っていたということで、その深淵な自己肯定の眼に癒されるのか?ひたすら他者肯定にすがる自撮り像時代の今、フリーダの自画像は最高にキク。