HidekiIshimotoさんの映画レビュー・感想・評価

HidekiIshimoto

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無能の人(1991年製作の映画)

4.0

ベストオブヘンな顔映画。ワンオブ貧乏映画。ベストオブ後ろ姿映画。ベストオブオナラ映画。けどワンオブ映画愛映画。やっぱりベストオブつげ義春映画。とにかくベストオブ風吹ジュン映画。このエロくない色気を愛ら>>続きを読む

さびしんぼう(1985年製作の映画)

4.0

8年前はじめて尾道に行った時「はじめてでも懐かしい」を心底実感したわけだけど、その台詞で始まるのがこれだった。尾道三部作も新三部作もぜんぶ観たと思うけど、尾道体験した後に観るのはもしかして今日が初かも>>続きを読む

海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

4.5

ついに観たけど、なんだか映画を観たという感じがあまりしない。何だか映画を跳び超えた何かって感じ。イタコの口を通して通して色んな戦死者から話を聞いていったような体験感。映画で終わらせようとせず、映画の効>>続きを読む

青春デンデケデケデケ(1992年製作の映画)

4.5

久しぶりに観たけど、なんじゃこの純然たる青春映画は。甘酸っぱいニヤニヤ笑いが終始とまらねぇよ。『リンダリンダリンダ』に並ぶ文化祭映画の祝祭映画。でつくづくしみじみ思うのは、この祝祭的日常感はインターネ>>続きを読む

HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

4.0

遺作『海辺の映画館』観なきゃなぁとずっと思いながら踏ん切れずにいるこの気持ち、晩年作のどれか観た人なら分かってくれる気がする。長すぎ、濃密すぎ、カオスすぎ…のさらに極致の3時間、と聞けば大林映画ファン>>続きを読む

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.5

先日イギリスでは14年ぶりに労働党に政権交代。で近年イギリス社会の実態記事に遭遇。で何故イギリスでこのリメイク?と思ってたのも記事読んで納得。「市場開放、公共部門の民営化、緊縮財政などが進められ、1%>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

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開始20分でいやむりむりむりむりむりとなり慌てて停止。友だちの後押しもあり、3日おいて飯くいながらもちろんプロジェクターじゃなくてiPadの小さな画面で続きを再開。からのたった12分後にいやいやむりむ>>続きを読む

セデック・バレ 第二部 虹の橋(2011年製作の映画)

4.0

占領されてたのに台湾は日本に好意持ってるの通説に、ほんとか?と思ってた頃に観て、やっぱな…と思った映画。千と千尋かと思ってた台湾は『アポカリプト』×『フューリーロード』×『ノースマン』だったって感じの>>続きを読む

ワン・フロム・ザ・ハート(1982年製作の映画)

4.0

『地獄の黙示録』の次作の怒涛のスタジオマジック。撮影監督ヴィットリオ・ストラーロ無双映画。けどヴィットリオとか知らない昔に観た時はナスターシャしか勝たん!しか脳になくてこの恍惚味わえなんだ。味わえなん>>続きを読む

(2023年製作の映画)

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コッポラやベルトルッチに感じた老いて作品若返り現象。これもちょっとそんな感じ。それか芸能界という戦さ場の日常をただなぞっただけの手抜き作なのかも。だってタケシ演ずる秀吉は、まんま軍団内でのまさに殿って>>続きを読む

コンセント(2002年製作の映画)

4.0

なぜにこんな評価低い?まあバランス悪い感あるけど、やっぱり話面白いのに。まあ俺シャーマン映画に弱いので。シャーマン受け皿機能が壊れた現代社会にもシャーマン系譜の人は否応なくいて、権威基地外たちから基地>>続きを読む

ライムライト(1952年製作の映画)

5.0

あっさり小池再選でさあ死ぬか、その前にこれもう一回、と思って観たらすぐに「死んじゃだめ、生きることはすばらしい」とチャップリンに口説かれたので死にません。これを初めて観たのは確か二十歳、文芸坐地下でだ>>続きを読む

12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

4.0

本家の怒れる方を観直しながら、ほんと傑作だなぁけど現実にはヘンリーフォンダいないかなぁ今の日本だと12人中6人がリーJコッブかもなぁ日本版あったなぁと思い久々に観てみた。この監督さんロマンポルノからの>>続きを読む

独裁者(1940年製作の映画)

4.5

映画の出来としてはイマイチ感だったロバート・ダウニー・Jrの『チャーリー』観て、チャップリンがこの作品を撮った背景を知って驚いた。実質この映画でアメリカ追放されてたことも知って驚いた。チャップリンとは>>続きを読む

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

5.0

裁判映画の最高峰
縦横無尽の密室劇
唯一無比の人間劇
声でかい人の典型
リー・J・コッブ
トランプみたいな
リー・J・コッブ
悲を怒にすり替え
リー・J・コッブ
嫌わせて泣かせる
リー・J・コッブ
>>続きを読む

サンシャイン2057(2007年製作の映画)

4.5

これまた俺的には高評価なのに世間では低評価の可哀想な子。何度観ても面白いのになぁ…。ポスターは真ん中に我らが真田広之。そしてキリアンにクリスにヨーにウォン。マーベルの皆さんまだ若い。ウォンはまだ顔ちっ>>続きを読む

リディック(2004年製作の映画)

4.0

これお気に入りなのにわりとボロクソ感想多くて軽く凹む。それくらいで凹んでちゃ映画など観続けられんのだぞ頑張れ俺。でお気に入りシーンはカップで瞬殺とロープで瞬救出シーン。あと獰猛宇宙犬ヨシヨシのシーンも>>続きを読む

白鯨(1956年製作の映画)

3.5

初めて観た有名作。米文学代表らしい原作は何度か読みたいと思いつつ未読なんだけど「暗くて難解で長くて脱線が多くて有名なのにみんな読めない」とかあちこちに書いてあるのでまあ読むまい。ハリウッド豪傑のジョン>>続きを読む

プーサン(1953年製作の映画)

3.5

珍しい市川崑のコメディとか説明あるけど、アレ?いっぱいなかったっけ?犬神家ってコメディじゃなかったっけ?とか思ってしまう市川崑。あの足ピースサインとか菊人形とか笑ったでしょうみんな。むしろコメディ体裁>>続きを読む

キス・オブ・ザ・ドラゴン(2001年製作の映画)

4.0

ブルース・リーは別次元としてドニー・イェンの前の別格カンフースターはやっぱりジェット・リー。世界進出3作目でもうギンギンにジェットなんだけどけど元のリー・リンチェイと呼びたくなる。ギンギンに愛らしいブ>>続きを読む

(1965年製作の映画)

4.0

面白い!けど観る気の起きにくいこのタイトル。けどよくよく見たら監督岡本喜八、脚本橋本忍に三船敏郎、小林桂樹でグビッ。新珠さんも八千草さんも激かわいい。で中身は桜田門外ノ変でほうほう。って井伊直弼が何な>>続きを読む

白と黒(1963年製作の映画)

4.0

検事と弁護士と犯人と真犯人、嘘と真実と真真実とがこんなふうに捻れて行き交う映画観たことないかも。さすが橋本忍。捻れの為に捩れさせた無理やり感なきにしもあらずだけど、そこは名優たちの名演で無理なく観せる>>続きを読む

GONIN(1995年製作の映画)

4.0

昔観たはずだけど、ほんとにきっちりみっちり細々撮られていて、バブル期邦画の勢いをまたまた感じた。言論統制からやっと自由になったぜいい映画つくろうの50sとは別の、金ならあるぜいい映画つくってくれの勢い>>続きを読む

ニコール・キッドマンの恋愛天国(1990年製作の映画)

4.0

ものすごく美しい真面目な初恋映画。それに平然とこんな舐めた邦題つけた人、映画ファンを舐めるんじゃあねぇだよ今から鞭でケツ打ちに行くから名を名乗れよ。お話もいい演者もいい。いつでもいいノア・テイラーはヒ>>続きを読む

リアル・スティール(2011年製作の映画)

4.0

これはたまたま原作読んでた。『縮みゆく男』『激突』『アイアムレジェンド』『運命のボタン』とかも原作書いてるリチャード・マシスン。面白い映画ネタだらけの人。この映画化はカントリーソングで幕開けのダメお父>>続きを読む

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.5

じわじわマッドマックス化してる池袋、のグランドシネマIMAX案件映画。フューリーロードより規模は小さめでもウォータンク襲撃シーンは究極アクション。ワッ!きゃっ!飛んだ!と1人で喜んだ。少女のフュリオサ>>続きを読む

ロボコップ2(1990年製作の映画)

3.5

2も傑作と某氏曰くで観てみたらちゃんと面白かった。つまらんに決まってると思い込んでたつまらん俺だった。スタッフ見れば監督はSW.ep5の人で、脚本はDCのフランク・ミラーで、撮影は『スキャナーズ』『ヴ>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.0

『すばらしき世界』がとても良かったので久しぶりに観てみたら、神経削られていく役所広司に観てるこっちも神経削られた。深夜からプロジェクターにイヤホンで取り組んだら、映像以上に音響が削る設計になってるのが>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

相変わらず信頼度高い西川美和監督と、やっぱり現邦人最高レベルの役所広司だった。この魅せる主役感は真田広之と並ぶ世界レベル。気弱な善人からド極道まで、この人が演じれる役柄の幅の広さにはいつも驚かされる。>>続きを読む

スペースマン(2024年製作の映画)

3.5

アダム・サンドラー苦手だけどキャリー・マリガンにつられて観た。衝撃ドラマ『チェルノブイリ』の監督だから観たという人が何人もいる。俺もそう。観てない人はこれよりあれ観てほしい。これは現実から逃れるための>>続きを読む

愛の狩人(1971年製作の映画)

4.0

愛のじゃなくて愛欲の狩人ジャック・ニコルソンがドロドロに愛欲。欲じゃない愛なんだとのたまうアート・ガーファンクルも愛に息詰まって何だかわからなくなってしまう。愛とは何じゃ?を密かな命題に生きてた20代>>続きを読む

幻の馬車(1939年製作の映画)

3.5

19で上京した時、一番嬉しかったのは映画館だらけだったことかも。あの心境は例えれば飲み屋横丁に踏み込んだアル中、もしくはツタヤの奥の暖簾を分け入った男子高校生。ツタヤもなかったあの頃はまだ名画座があち>>続きを読む

キートンの探偵学入門/忍術キートン(1924年製作の映画)

4.0

きっかり百年前、驚異の曲芸オンパレード映画だった。驚異のチャップリンと同時期に、さらにもう1人こんな曲芸天才がいたことに改めて驚く。形としては同じ芸をこなせる人はいるんだろうけど、それはジミヘンとジミ>>続きを読む

サーカス(1928年製作の映画)

4.0

チャップリン史の中ではたぶん佳作扱いなんだろうけど、初めて観た時はあのラストシーンになんだか衝撃を受けた。なので俺的には名作扱い。笑われる者の、笑う者にはない絶対的優しさと絶対的孤独を見せられた衝撃だ>>続きを読む

日曜日が待ち遠しい!(1982年製作の映画)

4.5

U-NEXTトリュフォー巡礼もこれでおしまい。ヒッチコック×ハル・ハートリーな感じのほのぼのサスペンス。超ミニでもろ足出してもエロいよりエレガントなファニー・アルダン大活躍。この威圧的レベルのエレガン>>続きを読む

街の灯(1931年製作の映画)

5.0

チャップリン映画の中でも特に忘れ難いあのラストシーン。最初から腹から笑わされ続けてるのにあのシーンが近づくにつれ鳩尾がキューンとしてきた。で「you?」のセリフでやっぱり涙腺大決壊。ヒロインはついに見>>続きを読む