HidekiIshimotoさんの映画レビュー・感想・評価

HidekiIshimoto

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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

5.0

うっかり男だと思い込んでたケリー・ライカートの4作目。女性目線作となるとここまで観てきた印象が微妙に変わる。前作からのミシェルとのコラボの意味合いもぐぐっと変わり、男達により下降していく世界への女達か>>続きを読む

ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

4.0

ライカート3作目はミシェル・ウィリアムズ主演でじわっとメジャー感。と思ったらスター性など微塵も感じさせないすっぴんミシェルで、結果俺的ベストミシェル。ミシェル自身、監督の感性と(監督の飼犬と)相当気が>>続きを読む

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.0

ライカート二作目は何故か前作から12年も経ってる。儲かる作風じゃないから資金集めに苦労したのか?けどプロデューサーにトッド・ヘインズの名があり、音楽もヨラテンゴ。地味なのにスッと引き込むこのセンス。前>>続きを読む

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

4.0

観る前からその名が刷り込まれてたケリー・ライカートやっと観た。なるほどデビュー作でこのセンス。ジム・ジャームッシュのような、ハル・ハートリーみたいな語り口。三者ともホワイトトラッシュ活写でデビュー。け>>続きを読む

コンタクト(1997年製作の映画)

4.5

たまたま見たこれの解説動画で、冒頭映像の意味や原作の奥深さを知って思わずまた観た。たぶん4回は観てるのに過去1面白い。1番グッときたのはとにかくジョディ・フォスター。一途に夢を追う彼女を冷遇し変人扱い>>続きを読む

沈黙(1962年製作の映画)

4.0

神の沈黙ニ大傑作に続く三部作の最後ってことだけど、神より観客を黙らす感じの、傑作というか怪作。演者もほぼ黙り続けで眠気じわ〜、からの突如爆発でビクッと目覚めさせられるという嫌な緊迫感。ベルイマンの怒り>>続きを読む

ブラック・ダリア(2006年製作の映画)

4.0

何か面白い映画観直したいなって時とかにピッタリのデ・パルマ映画。1番好きな『ブロウ・アップ』また観たいのに配信ないので怖面白いこれ再観。楽しい猟奇犯罪ばかりのデ・パルマ映画の中でこれだけがやけにどす黒>>続きを読む

小間使の日記(1963年製作の映画)

4.0

小間使い、つまりお手伝いさん、つまりは七瀬、つまり人間皆変態の家族八景か?と観てたら突出いやぁな展開。そっからは変態を超えた何でそうなる!何でそうする?の連続展開に振り回され、ブニュエル/カリエールの>>続きを読む

Away(2019年製作の映画)

4.0

監督がたった1人で創り上げた、の表記みて『JUNK HEAD』想起。どっちも監督の脳内だけから生まれたアニメなわけで、けどあっちとこっちは技法も内容も真反対。あっちは死を拒否しどんな気色わるい形でもい>>続きを読む

さらばわが愛、北朝鮮(2017年製作の映画)

3.5

共産主義国って民族や祖国という言葉の重みがぜんぜん違う感じ。ここに描かれる祖国から捨てられた人々には、より一層重く響いてる感じ。共に産むからこそこの言葉の重みなんだろうに、なぜ共産主義国ってどこも祖国>>続きを読む

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.5

海外版ポスターのかっこよさに比べダサすぎる日本版ポスターに憤怒しつつ観に行ったロバート・エーガス新作は、あのデザインにするのわかる気もする感じだった。北欧神話を下地に『ウィッチ』のホラー感と『ライトハ>>続きを読む

FUNAN フナン(2018年製作の映画)

4.5

『神々の山嶺』良かったので脚本同じ人のこれも観てみた。監督は高畑勲を尊敬してるらしく田園風景ほんとに楽園のよう。その背景のまま繰り広げられる史実のままの生き地獄。アフガンの地獄を描いた『ブレットウィナ>>続きを読む

神々の山嶺(2021年製作の映画)

4.0

巷で話題の新時代起業家春山慶彦と宮台真司の素晴らしい対談につられて、山登り用アプリYAMAP俺も入れてみた。ハイキング大好きだし十年以上運動不足だし、よし今年は高尾山より高い山登るぞ!と意気込み、まず>>続きを読む

ブニュエル 〜ソロモン王の秘宝〜(2001年製作の映画)

3.5

スペインの巨匠カルロス・サウラのいかにもヘンテコ作観てみたら割といけてた。フラメンコ映画の印象強すぎだけど、そういや『カラスの飼育』なんて奇妙な映画も撮ってた。スペイン繋がり以外は何でブニュエルなのか>>続きを読む

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

3.5

そういやスピルバーグも『A.I.』でピノキオやってたし、体重は相当違うけどスピルバーグに色々似てるようなギレルモ・デル・トロ。モンスターから政治問題まで、どれでもやるともって感じも似てる。本編より面白>>続きを読む

愛しのタチアナ(1994年製作の映画)

5.0

眠気押し切ってまで観たのはカティ+マッティでこのタイトルだから。けどカティは控えめに花を添えるくらいで、とにかくマッティ・ペロンパー爆発映画だった。こんなにヒゲも革ジャンも後頭部も、冴えないというか鬼>>続きを読む

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

4.0

ジュリエッタ・マシーナに並ぶ映画に愛された女優カティ・オウティネン。映画を愛する俺にまで愛されてしまったわけだけど、このカティは登場場面からちょっと怖いキャリーな感じ。あんなことしなくても念だけで殺れ>>続きを読む

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.0

むかーし観てジャンピエール・レオがおじさんになってる!と驚いた以外覚えてなかった。大人に成ってくれないでいるレオと勝手に思い込んでたもんで。開始早々また解雇と自殺かよ!のお決まりパターン。けど1ミリの>>続きを読む

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.5

8割ぐらい志村けんな感じの、たぶん番外カウリスマキ作品。あとの2割は『ダウン・バイ・ロー』って感じでオマージュに違いないシーンもいくつか。同年に『ミステリー・トレイン』撮ってるジャームッシなのだし、た>>続きを読む

真夜中の虹(1988年製作の映画)

4.5

開始10分でまた追い剥ぎかよ!のお馴染み不運スタート。その10分までに炭鉱閉鎖で職をなくし、父親を自殺でなくすという怒涛の不幸スタート。その後も次々不運と不幸の連打で、当然ながらむさ苦しいおっさんと冴>>続きを読む

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.5

世知辛い俺らとは別のマルチバースみたいなカウリスマキワールドは、もしかしたら俺らワールドの行き着く先にあるのか?とちょっと思った初期作だった。相変わらず容赦なくとも洗練された後期作では元々無口なような>>続きを読む

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)

4.0

『プライベート・ライアン』冒頭の地獄戦場がずっと続く弾丸地獄。肉塊地獄。の地獄実話。そして勇気ある正義の使者的描かれ方のアメリカ軍。念のためソマリア内戦ググってみたらやっぱりあったよこの内戦前にソマリ>>続きを読む

Rainbow/レインボー(2022年製作の映画)

3.5

映画じゃなくてドラマみたいだなと思いながら観てたけど、これがなかなか新鮮なスペイン版オズの魔法使いだった。色彩が新鮮。音楽の絡みが超ノリノリで新鮮。何よりドーラちゃんが溌剌新鮮な魅力。ファッションも超>>続きを読む

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

3.5

AI時代の今どきにクローン話なので素朴な心理系SFかと思ったらわりとAKIRAで、今どきそっちかという意味ではまあ素朴なソボクだった。少年か青年かよくわからないソボク君の必殺仔犬ちゃん眼差し。からーの>>続きを読む

マッドゴッド(2021年製作の映画)

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驚異の『JUNK HEAD』の堀貴秀と、この元祖驚異のお爺ちゃんの愛らしい対談があがってた。フィル爺はダンブルドア的ナイス爺感。元祖驚異のお爺ちゃんにはユーリ・ノルシュテインがいるんだけど属する時空が>>続きを読む

ノベンバー(2017年製作の映画)

5.0

ちょうど一年前に配信で観た『私の20世紀』は昨年観た映画のベスト(3の一つ)なんだけど、劇場で観た時は異次元映像美以外なんだかわかりません状態。観直しでドガンと脳内爆発だった。そんな映画の代表は18の>>続きを読む

聖なる証(2022年製作の映画)

3.5

設定エグくて観る気になれない『ルーム』も書いてる原作者エマ・ドナヒューってなんでこんな話ばかり書くんだろ。書いてて気が滅入らないのか?と余計な心配。こんな出来事を書くべき理由が作家にはあるわけで、恐ら>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.5

俺的にはこれぞベストバットマン。この潔いリアル設定がいい。まずマッチョじゃない。飛んでもリアル。着地もリアルにドタンバタン。メカも実際ありそな範囲。ペンギンづらも汚職もくそリアル。キャットスーツは鼠小>>続きを読む

アンテナ(2003年製作の映画)

4.5

日本人のストレス発散法について知り合いに訊かれ、日本人は発散した気がするだけ法しか持たずひたすら溜め込むだけ、と答えてしまい思い出したこれまた観た。少年期に起きた妹失踪事件で高ストレス溜め込み、自傷で>>続きを読む

男はつらいよ フーテンの寅(1970年製作の映画)

4.0

山田洋次監督じゃなく森崎コメディタッチにいまいち乗り切れずでこれだけ飛ばしてた。ごめんなさい。ちゃんと観たらこれもしっかり正月映画金字塔シリーズの一本。冒頭で孤児の身を泣くおさげの樹木希林を5秒で笑顔>>続きを読む

タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

4.0

名作の誉高いこの映画やっと観た。マレーシア映画自体初めて観た。物語から登場人物から画面の質感から何から、2017年の映画とは思えない何というか昭和感。これが早すぎる遺作となったこの素敵な監督さんはチャ>>続きを読む

この広い空のどこかに(1954年製作の映画)

5.0

この殺伐とした世界の元旦にこそ相応しい宝物映画また観れた。U-NEXTまじで有難う。戦後九年でまだ傷あとあってもこの活気、この人情なのか、いやだからこそなのか…と駄々漏れる涙の中でちょっとボーッとなる>>続きを読む

ミューズ・アカデミー(2015年製作の映画)

5.0

『シルビアのいる街で』でもなんか訳わからんうちに未体験の恍惚体験だったこの監督さん。相当高度な映画理論を持ってることは低度な俺にもボンヤリわかる。この作品も映画撮れるくらい高度に生まれついてたらこんな>>続きを読む

マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985年製作の映画)

4.0

ミニシアター隆盛期にこの監督の名を世界に轟かしたやつ。辛いことあるけど、スプートニクに餓死するまで詰め込まれ実験台にさせられたライカ犬よりは幸せだ、と自分に言い聞かせるめちゃくちゃ犬顔の少年。あの頃、>>続きを読む

グッド・シェパード(2006年製作の映画)

4.0

ここ数年で自分のいる国がずいぶん前からUSAのATMなのだったと知り、USA以外の国にとってUSAとはCIAなんだと知ったわけだけど、知ったからってどうにもならないことも思い知ったので、せめてCIA黎>>続きを読む

上海から来た女(1947年製作の映画)

3.5

サスペンス映画としてはちょっと退屈だったけどそこは1947年作ってことで、当時を考えればラストの怒涛で十分お釣りがくる。なるほどさすが『燃えよドラゴン』元ネタ。ウディ・アレンの『マンハッタン殺人ミステ>>続きを読む

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