モッチー

蛇の道のモッチーのレビュー・感想・評価

蛇の道(2024年製作の映画)
3.4
1998年に公開された同名映画を、舞台をフランスに移し黒沢清監督自らリメイクした作品。

復讐劇を描いたものは結構好きなので絶対見たいと思っていました。
オリジナル版の方は見たことがありません。

主演2人の関係性も分からないまま、いきなり拉致して監禁という復讐劇から始まり、徐々に全体像が分かって来るという構成でしたが、
不穏な空気感が全体を通して感じられました。

特に、柴咲コウさん演じる小夜子の謎めいたような冷たい表情が他の作品と違った感じで良かった。
特に、目が凄かった!
小夜子とはどんな人物なのかが全く分からないまま物語は進んでいき、なぜ復讐の手伝いをそこまで協力的にするのか、彼女の真の目的は何なのか?
そこが、徐々に分かってくる展開が見どころだと感じました。

複数人を拉致することで次第に明らかになっていく真相。
よく誰にも見つからなかったなと思うような大胆な拉致。
そして、すぐに人のことを信じてしまい、拉致した相手からの話にも翻弄される娘の復讐を誓う、アルベール。
監禁相手やアルベールなど、それら全てを洗脳したかのように支配する小夜子の恐ろしさ。

医者としての姿や夫とのビデオ通話から分かってくる小夜子の人物像。

ラストには真実が語られるのだがそこまでの驚きはなかったが、ラストはおー!となるような展開でした!

西島秀俊さんの役どころについては、どういった意味があるのかよく分かりませんでした。
人によって解釈の違いがあると思うので気になります。

柴咲コウさんは撮影の半年前からフランス語のレッスンを受け習得したそう。
自分はフランス語は分かりませんが、違和感もなく流暢だったと感じました。

オリジナル版は見ていないのでまっさらな気持ちで見れたのは良かったと思います。
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