ころっぷ

イカとクジラのころっぷのレビュー・感想・評価

イカとクジラ(2005年製作の映画)
3.5
冒頭のテニスのシーンからして既に不穏。皆それぞれが自分の非を認めずに相手ばかり責めていく。家族の脆さと、それでもどこか愛さずにはいられない様子が心苦しくもなる。長男のウォルトがセラピーで母親との良い思い出として語ったエピソードが印象に残る。小説が立ち上がる瞬間の様な、自分の感情を唯一素直に表現した感動的なシーンだ。役者皆演技が巧い。アメリカ映画のレベルの高さを見せ付けられたようだ。