ころっぷさんの映画レビュー・感想・評価

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どん底作家の人生に幸あれ!(2019年製作の映画)

3.0

美しいロケーションや美術セクションの仕事が印象に残る。めまぐるしい物語の展開は今一つ入り込めなかったが、力強い人生譚に満足感を得る。キャスティングも個性豊かで、次々に登場する芸達者の演技は十分に楽しま>>続きを読む

ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

3.5

人生の残酷な面と美しい面とが、独特の色使いで彩られ、緩やかに浄化されていく。主演のアントニオ・バンデラスの抑えた演技が素晴らしく、目の表現力が台詞以上に物語っている。幼少時代から現在までを貫く、愛情に>>続きを読む

ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

3.0

抜けの深い斜め構図。まるで美術館で次から次へと絵画の前で暫し立ち止まるかの様な映画。覗き込むと吸い込まれて出て来れなくなってしまいそうな世界観。恐ろしくも滑稽で、特に説明も無いのでやけに暗喩的。ハマれ>>続きを読む

ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

3.0

淡々とリアルな日常を描きつつ、静かな狂気と現実の鈍い痛みが伝わって来て興味深い。台詞が聞き取り難いので、ストーリーや設定に分かり辛い所もあったが、夏帆の自然体の演技が印象深い。ブルーアワーの寂寥感と懐>>続きを読む

サムライマラソン(2019年製作の映画)

2.5

ストーリーの必然性が掴めない。誰が何の目的で動いているのかが分かりづらい。アクションシーンはリアリティがあって素晴らしいし、衣装やセット、撮影も良い出来映えなのにもったいない。台詞が余りに聞き取れない>>続きを読む

博士と狂人(2018年製作の映画)

2.5

主演の2人の迫真の演技に見応えはあるのだが、人物の奥深い所まで演出が及ばずに物足りない。展開の経緯に掴み辛い所があり、今一つ物語に没入出来ない。各セクションのクオリティは高いのだが、全体としてちぐはぐ>>続きを読む

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

2.5

実話を元にしたストーリーという事だが、余りに描き方が単調ではないか。一流の役者を集めて、レジェンド級の監督を据えてこの出来では脚本と制作の拙さなのだろうか。意外性が無いのは仕方ないとしても、ハラハラし>>続きを読む

ストーカー(1979年製作の映画)

4.0

久方振りの再鑑賞。意外に細部まで覚えている。如何様にも解釈出来る暗喩のオンパレードで、映像の美しさに改めて驚く。普遍的な主題は古びれず、低予算でも壮大な物語を現出する事が出来るという好例。ストーカーに>>続きを読む

オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

3.5

言葉を失う重さ。こんな生き方を全うした人々がいたという事実が、どうしようもなく胸を打つ。森林火災は日本では馴染みが薄いが、こんなにも恐ろしく日常に起こり得る事だというのが衝撃的だ。失われた命は取り返し>>続きを読む

象は静かに座っている(2018年製作の映画)

3.5

その場にいるかの様な没入感。ただ傍観させられる苦しむ人間の姿。人物の背を追うカメラは長い夢を見ている様な浮遊感。一つ一つの台詞が重い。長尺なんて物じゃないが、無駄なシーンは無い。人生を省いて進める事が>>続きを読む

青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

1.0

余りに稚拙な脚本とテンポ悪い演出。主人公に魅力が無く、映像も音楽も凡庸。不自然極まりない演技に終始、それを良しとする演出家には残念だがセンスが無い。日本映画のレベルの低さを嘆かざるを得ない。

グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

3.0

確かに死がリアルに感じられて初めて生きている実感は生まれるのかも知れない。それでも死に向かって生き方を見いだせる人は稀で幸いなのかも知れない。今作はジョニー・デップが実に良い。無表情の中にも豊かな感情>>続きを読む

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

2.0

話のネタとしては如何にも映画向きで面白くなりそうなのに、引き込まれないし、ハラハラしない。説明が同じ調子で永遠続くので見せ方に問題があるとしか言い様が無い。成功の過程をより丁寧に、ギャンブルのハラハラ>>続きを読む

ルース・エドガー(2019年製作の映画)

3.5

何とも不穏で消化不良の胃もたれを引き起こす。痛烈なアメリカ社会への批判とも取れるが、人間の根源的な不寛容とネジれた啓蒙癖の不気味なホラーとも取れる。まるで現実の様に日常がリアルに流れていき、呆然と置き>>続きを読む

ハニーボーイ(2019年製作の映画)

3.0

導入部の演出が洒落ていて期待が高まる。しっかりとしたドラマ作りと生きた会話で中々に魅せる映画になっている。光の反射や宵闇の風景が美しい。父親役のシャイア・ラブーフの自伝的ストーリーらしいが、子役の演技>>続きを読む

パブリック 図書館の奇跡(2018年製作の映画)

3.0

社会問題に提起した錬られた脚本なのだが、映画的な誇張や御都合主義を真面目に排除したが為に逆に地味になり過ぎてしまった感が否めない。そこのバランス感覚が本当に難しいし腕の見せどころなのだが、やや物足りな>>続きを読む

ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(2019年製作の映画)

3.5

主人公二人の演技と街の風景を切り取った数々の美しい映像が心に残る。家というものに固執したテーマが腑に落ちるし、それを家族や社会との対峙性に結んだ脚本のセンスにも共感出来る。サンフランシスコの歴史や人種>>続きを読む

ポルトガル、夏の終わり(2019年製作の映画)

3.0

主人公の円周線上に集められた人々の同時間軸で展開される些細な物語。美しい田舎街で、衣装に於ける色彩の表現と、視点の交錯が実に詩的で叙情的だ。季節の移ろいの様に、何かが終わっていく予感に満ちた切なさと、>>続きを読む

新解釈・三國志(2020年製作の映画)

2.5

実に緩く、気の抜けた事を懸命に作り上げる大人達のふざけた情熱は堪能出来た。材が何であろうと福田劇団の輪に掛けた組体操的劇画はテレビの世界が相応しい様だ。二時間足らずのカタルシスにはあらゆる物が足りず、>>続きを読む

ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒(2019年製作の映画)

4.0

作品毎にエンターテイメント性をレベルアップしてきたライカの一つの到達点。アニメーション技術と物語のクオリティが見事に合致した誰もが楽しめる作品になっている。キャラクターの動きや表情も驚くべき描写で、美>>続きを読む

ホテル・エルロワイヤル(2018年製作の映画)

3.0

全てに於いて惜しい作品。全篇を貫くオフビート感は良いのだが、展開とオチが弱い。二転三転のドンデン返しを期待したりすると肩透かしを食らう。キャストも美術も撮影も音楽も良いのだが、それらが有機的に絡んで飛>>続きを読む

パラノーマン ブライス・ホローの謎(2012年製作の映画)

3.0

魅力的なキャラクター造形と美しい映像が見物。近年のディズニーアニメーションの影響が濃い作品ではあるが、ストップモーションとCGの融合は観ていて全く飽きさせない。技術力を見せしめた力作ではあるが、物語の>>続きを読む

ソング・トゥ・ソング(2017年製作の映画)

2.0

多方向からのモノローグの嵐の中、ただただ美しい景色をバックにセレブ達が戯れる。アートなのか詩なのか良く理解出来ないが、これだけの長い時間を揺蕩う経験は他に無い。大物ミュージシャンのカメオ出演は楽しいが>>続きを読む

ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

3.5

前作からスケールアップしつつ、基本のノリは変わらない。正に理想的な続編に仕上がっている。メインキャストのバランスが良く、互いに寄せる信頼感が作品を引き締まった物にしている。もしかしたら今一番続編を期待>>続きを読む

ボックストロール(2014年製作の映画)

3.0

色んな作品の要素を寄せ集めた感はあるが、キャラクターの動きも背景のディテールも申し分ない出来映え。気の遠くなる様な地道な作業の熱意が作品に特別な輝きを与えている。やはりフルCGのアニメーションと比べる>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.0

ドランの作品は数作前から過渡期に差し掛かっている。若き天才が本物のアーティストになる為の。それは華々しいキャリアとは少し違う道行きかも知れない。しかしドランは愛される。痛くも美しく、優しい眼差しがドラ>>続きを読む

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

3.0

思っていたよりも良い映画だった。台詞がシンプルかつ纏まっているので分かり易く、無駄な描写が少ないので飽きさせない。風景の切り取り方にもセンスを感じさせる。大泉洋の持ち味を存分に発揮した演技にも好感が持>>続きを読む

タグ(2018年製作の映画)

3.0

一見下らないおふざけの様だが、人生を楽しむ為の哲学に通じるテーマ。如何にもアメリカ人らしい徹底した明るさがある。キャラクターが豊かで、大人の悪ふざけが愛嬌タップリに描かれている。実話が元になっているの>>続きを読む

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

3.0

ストップモーションアニメーションの技術向上にただ驚くばかり。CGアニメーションとの差異を殆ど感じない。アクションシーンの動きが尋常では無い迫力で、リアルな表現は圧倒的だった。日本を舞台にした物語なので>>続きを読む

ゾンビランド(2009年製作の映画)

3.5

テンポ良く、映像も迫力があって、お金を気前よく使って物凄い下らない事をやっている。その潔く徹底したエンターテイメントに賛辞を贈りたい。ゾンビ映画が余り好きになれない人も、この作品で免疫を付けていけば或>>続きを読む

アフター・アース(2013年製作の映画)

1.5

既にほぼ記憶から抜け落ちているが、大事そうな所の説明を気前よく端折った出だしから観る気が失せてしまったのはかろうじて覚えている。特に語る事はないが、ラストまで鑑賞に耐えた自分を誉めて上げたい。

欲望のバージニア(2012年製作の映画)

3.0

豪華キャストで割と地味な物語を堅実に描く。どんな作品でも印象深い仕事をして記憶に残るのがトム・ハーディの凄い所。今作でも抑えた演技ながらエキセントリックで規格外の存在感を見せ付ける。禁酒法時代の実話を>>続きを読む

シャザム!(2019年製作の映画)

3.0

気になってはいたものの、中々手が出なかった作品。中身がなさそうで実はあると見せ掛けてやっぱり下らない。いや、いい意味で期待以上に下らなくて凄いなと。小ネタにいちいち突っこむ楽しみに浸れる。続編が楽しみ>>続きを読む

浅田家!(2020年製作の映画)

3.5

一風変わった家族をユーモラスに描きながら、震災のある側面とそこからの歩みを含めた濃い物語をバランス良く配置した脚本になっている。人物とその距離感を丁寧に描写し、ストーリー展開に感じる独特のリズムが心地>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

3.5

一度観ただけでは理解出来ない情報量に圧倒される。前二作に比べよりシリアスで苛烈な描写が痛々しい。アニメーションの歴史に革命を起こした唯一無二のシリーズの決定版に相応しい重厚な作品になっている。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

3.5

記憶していた物語と違う。初めて観る作品の様だ。細かい部分をいちいち覚えている訳では無いが、既視感と違和感で激しく揺さぶられる。格段に技術が向上したアニメーションの表現力に圧倒され、凄まじいテンポで展開>>続きを読む

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