チェンバロの音色が似合いそうな17世紀フランス。
マダムと貧乏劇作家の格差恋愛物で、ラブ・コメディと呼ぶには忍びない喜劇と悲劇を交えたエスプリの効いた快作。
(喜劇9割、悲劇1割)
女子にオススメ。
モリエールは演劇の世界では巨匠で、その名を知らない者はモグリ。
英のシェイクスピアと比肩されるぞ。
※カントは、モリエールの中ではアンフィトリオンが一番好き。
後年には多数の優れた戯曲を世に送るモリエールだけど、パトロンに恵まれずに不遇の時代もあったみたい。
若い時には「空白の期間」が有って、その時のエピソードをフィクションを交えて活写しています。
裕福な貴族ジョルダン氏(変な奴)はマダム・セリメーヌにご執心。
芝居で歓心を買おうと、才気溢れる若きモリエールをスカウト。
モリエールはジョルダン氏の為に一肌脱いで戯曲を書くが、ジョルダン氏は気に入らずに、
マダム・ジョルダンだけが、その才能に惚れ込む…的な。
(作中、モリエールが偽名に使うタルテュフも有名な戯曲の1つ)
要は不倫なんだけど、そのドタバタ喜劇っぷりはウィットに富んでいて、軽妙で楽しい。
主人公のモリエールを、ずーっと見てると、だんだんジョニー・デップに見えてくる(笑)
完全史劇ではないけど、とても面白かったよ。
2015-2-16