くりふ

銀河健康センターのくりふのレビュー・感想・評価

銀河健康センター(2024年製作の映画)
1.0
【ととNO】

アマプラにて。ニッポン製新作SF短編。まー、ゆるふわなだけの絵に描いた餅で、全く接点を持てなかった。邦画の悪いところが“ととのって”いる。自主映画らしいが、何らかのシリーズ化を狙って、パイロット版として制作されたのだろうか?

砂漠の真ん中に立つ、かつては銀河イチを誇ったという、今では寂れたサウナ屋さん。老いた主は復活を狙うが、跡取り娘?はやる気がない。土地から水が出なくなり、営業できないらしい。

邦画でよくあるヤツ。ロジカルに脚本を組む作業を放棄している。何となくゆるふわがウケるから作ってみた、というカンジか?私はもう、こういうペラいおふざけにはウンザリだ。

とりあえず、三谷幸喜の墓穴作『ギャラクシー街道』のチョー縮小再生産版、と言えばいいだろうか。

サウナにすべき前提がない。現実に汗を流す生活があってこそ、サウナという癒やしの場が活きるわけでしょ。その生活がない星?で、他の星もどうなってんのかわからない状態で営業できるわけもなく、センターの存在理由がない。これで面白くなるワケ、ないじゃん。

そうしたロジックをすっ飛ばして、ナンセンスで笑わせるならそれもいいけど、営業再開を目指す健康センター、というリアルな設定を崩さないから、いくらエピソードを重ねても、ただ不毛に映るだけだ。

うまく毒を効かせればいいのに、それもやろうとしないから、まったく付き合う気になれない。

これがウケるなら、まさに日本は“宇宙ボケ”ってことなんだろうなあ…とスナオに呆れます。

<2024.4.15記>
くりふ

くりふ