くりふさんの映画レビュー・感想・評価

くりふ

くりふ

ホッキョクグマすっごくひま(2021年製作の映画)

3.0

【山村浩二のオヤジギャグ動物ラップ】

4年前の山村アニメ。U-NEXTに『「幾多の北」と三つの短編』とパックされたものを見て、知った。

おぉ!絵柄も、冒頭のリズム感も素晴らしい!つかみはオッケ!な
>>続きを読む

ウィキッド ふたりの魔女(2024年製作の映画)

3.5

【拾ったホウキで重力に抗う】

歌とダンスと、1939年の『オズの魔法使』も好きだから気になっていたが、漸く劇場行きの機会が。

派手めイベントとしての魅力はあり、劇場で見てよかったものの、柱である女
>>続きを読む

ミス・イタリアは死なない(2025年製作の映画)

3.0

【もう“ミスコンというコスプレ”でいいじゃん】

Netflix最新ドキュメンタリー。ミスコンはどこも大変だろうな…と、その難易度を知りたくて見てみたが、イマイチ間の抜けた内容でした。

ミス・イタリ
>>続きを読む

機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-(2025年製作の映画)

2.0

【タミちゃんシリーズみたいな既視感】

もうTVシリーズも始まるし…とは思ったが、劇場でしか見られぬ部分もあるらしいし、時間も合ったので行ってみた。

2部構成、まず前半は、驚くほどつまらなかった。
>>続きを読む

ビー・ハッピー ~羽ばたけ 夢の舞台で~(2025年製作の映画)

3.5

【そして黒子になる】

アマプラ見放題にて。ボリウッド新作、踊りと涙の物語。

ダンス関連シーンは素晴らしいが、それ以外は幼稚になりがち。監督がコレオグラファー出身ということに納得?してしまう仕上がり
>>続きを読む

Baignade dans le torrent(原題)(1897年製作の映画)

3.0

【1897年のチュートリアル・ムービー】

アリス・ギイ監督のフィルモグラフィー筆頭に出てくる30秒程度のワンショット。邦訳すると“急流での水浴び”という意味らしいが、看板に偽りなく、そのまんまの映像
>>続きを読む

ことりのロビン(2021年製作の映画)

3.0

【実入りにくいアヒルの子】

Netflixにて。アードマン作品で見ていなかったやつの一本。

ビジュアルの見栄えはやはり素晴らしく、スタジオライカっぽかったり、時に、バートン×セリック“ナイトメアー
>>続きを読む

ブルーベルベット 4Kリマスター版(1986年製作の映画)

4.0

【Mysteries of Hear】

全カット覚えるくらい見てきたが、やっぱり今回も、ドロシー・ヴァレンズの千鳥足の如く、ふらふら劇場に吸い込まれてしまった。

さすがに40年近い経年による劣化は
>>続きを読む

侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

3.5

【侍サジェスチョン】

何となく後回しにしていたが、最近、アマプラ見放題に入荷したので、見てみた。

質的には昭和を捨てられぬ野暮ったさに苦笑するが、時折、現代薬味が効いてきてハッとする。

チャンバ
>>続きを読む

Playground/校庭(2021年製作の映画)

2.0

【Battleground/闘庭】

これも某所の評判を聞いて行ったのだが、寝不足のつもりもなかったが、けっこう寝てしまった。

子ども版、舞台を戦場に絞った戦争映画、という狙いは明確で、強固な映画だ
>>続きを読む

Flow(2024年製作の映画)

3.5

【ドリフターズですよ!冒険冒険また冒険】

監督前作『Away』は配信で見始め…巨人?が出た辺りで何でもアリっぽいな…と見るのを止めていた。

コチラは某所での評判を聞き、劇場行ってみた。

ドリフ映
>>続きを読む

コストニツェ(1970年製作の映画)

3.5

【骨粉飾】

先日、近似の『名前のノート』を見て連想し、まだ感想アップしていなかった…と。

シュヴァちゃんが珍しく、発注されて?作った、セドレツ納骨堂の記録映画。

この場所がオカシイのは、遺骨をイ
>>続きを読む

名前のノート(2023年製作の映画)

1.0

【デス?ノート】

『ハイパーボリア人』の併映で見た。クリ・ホアコンビによる短編アニメ。

このコンビの映画は、作り込む程に焦点がボヤけていく…と感じているが、その極みのようだった。

ピノチェト独裁
>>続きを読む

ハイパーボリア人(2024年製作の映画)

1.0

【見つける気のない映画をさがす】

クリ・ホアコンビの新作だが、アニメ作家が人間を撮り出すとまず退屈…との公式を忘れずに、劇場へ。

ひゃー、ここまでオカルト妄想どっぷりで、しかも茶化しているとは思わ
>>続きを読む

劇場版モノノ怪 第二章 火鼠(2025年製作の映画)

3.5

【色気違いの館】

前作はそこそこ、劇場で見た甲斐あったし、時間も合ったので行ってみた。

お話がわかり易くなって気付いたがこのシリーズ、面白さは日本のTV時代劇を引き継いでいるよね。

ベースは要す
>>続きを読む

俺らのペンギン・ブーツ(1992年製作の映画)

3.0

【Boots Are Made for Laughin' 】

これも感想アップしとこ。アマプラ見放題、1992年カウリスマキ製レニングラード・カウボーイズのMV。

何本も続いたこの頃になるとテンプ
>>続きを読む

ベナジルに捧げる3つの歌(2021年製作の映画)

3.0

【蝕むはタリバンのみならず】

タリバンがカブールを制圧した2021年に発表された短編ドキュメンタリー。普通に考えれば完成は制圧前か?であればこの後が、本当に大変だったのではないか?…憶測だけど。
>>続きを読む

エレクトリック・ステイト(2025年製作の映画)

1.5

【電気仕掛けのハリウッド終活】

Netflix新作。腕によりをかけた駄菓子。一流と言われるスタッフ・キャストが潤沢な資金を使って、これだけつまらない映画にできるのが不思議。昔風に言えば底抜け超大作で
>>続きを読む

Exit The Matrix(2021年製作の映画)

3.0

【人生どこで降りても同じこと】

一本だけ残りロシアの僻地を走る、人も貨物も運ぶ一両編成のローカル線…を、寂しく見えないよう撮ったドキュメンタリー。2021年、ウクライナ侵攻直前に作られた短編。U-N
>>続きを読む

悲しき天使(1991年製作の映画)

3.5

【森口博子も歌っていたよね】

アマプラ見放題にて。1991年のカウリスマキ作、レニングラード・カウボーイズのMV。

これ、好き。😂

映像表現はぜんぶ、ウケを狙ってやってるとしか思えないけど…かつ
>>続きを読む

イトスギの影の中で(2023年製作の映画)

3.0

【悪国で生きる限り免れぬこと】

アカデミー短編アニメ賞を獲ったとのことで興味が湧き、イラン?の動画サイトで見てみた。

う〜ん…。

制作に6年かけたとかで、誠実で丁寧な作りだけど…心は動かない。
>>続きを読む

ぜんぶ売女よりマシ(2017年製作の映画)

3.5

【泣きっ面に刃物】

『アノーラ』に絡んで見た、セックスワーカーへの徹底差別を追った8年前のドキュメンタリー。55分だからさっと事件を俯瞰できる。愚劣だからサラリと呑むわけにはいかないんだけど。U-N
>>続きを読む

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

3.5

【でもやっぱ、バカップル】

何やら賞レースのフロントに駆り出され、色々騒がれているが、見てみればミニサイズの映画だった。

マイキー・マディソンの女優力にはそう惹かれなかったが、ハリウッドが脇へ追い
>>続きを読む

交換ウソ日記(2023年製作の映画)

2.5

【ラブラブ詐欺】

渡航中の機内上映にて。そんな機会でなければまず見ない類。とはいえ殆どの映画は、見ればそれなりの甲斐があるもの。

青春なんだから心の暴力やってもいいじゃん…と思い込める鈍感さがない
>>続きを読む

ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

3.5

【アメリカン・ザン・ハンガリアン】

Netflixで懐かし系ジャームッシュを推している。新入荷?これは、見るの何十年ぶりだろうか?

薄いコーヒーみたいな味わい。公開当時から薄かったのか、追従者が本
>>続きを読む

ドゥーム・ダーム(2025年製作の映画)

3.0

【ドゥームもダームもないけれど】

Netflix新作ヒンディー物件。ヤミ・ゴータムってこんな顔してたっけ?と思いながら見始める。何本か出演作を見て美人だなーとは思っていたが、特長がないから記憶に残ら
>>続きを読む

TATAMI(2023年製作の映画)

4.0

【柔らかではない道】

日本に帰国し、映画館での一本目。時間と興味が合わさったので本作へ。

TATAMIと聞きトンデモニッポン映画かと思ったら、色眼鏡かけずに畳と柔道を真っ直ぐ見つめていた。で、やっ
>>続きを読む

Instruments of a Beating Heart(2024年製作の映画)

3.5

【もしも課題曲がジャズだったら?】

⼭崎エマ監督の『小学校~それは小さな社会~』に興味わき行こうか迷ううち、そこから編集した?短編がネットで見られると知ったので、先にそちらを。

まさに日本社会…そ
>>続きを読む

エトセトラ(1966年製作の映画)

3.5

【永久機関的ドミノ倒し】

シュヴァちゃんの初期短編アニメ。珍しいのは表現が2Dアニメのみであること。

1966年作なのに、不思議と古さを感じない。人の愚かさを笑い飛ばすが、それが普遍的なものだから
>>続きを読む

ルッカの2つの半球(2025年製作の映画)

3.0

【医のイントレランス】

Netflixメキシコ新作。難病ものなので敬遠していたが、新しい治療のためインドに行く話と知り、そこだけ惹かれたので、見てみた。

個人的に、子供の自閉症を克服したある一家を
>>続きを読む

アヌジャ(2024年製作の映画)

3.5

【姉者】

Netflix新作短編。インド映画と思ったらアメリカ映画。なるほど一味違っている。

監督が“インド歴”の長いアメリカ人らしい。インド系カリブ人の奥さんが、“世界的に15歳以下の子供、10
>>続きを読む

ワイヤーを通して/スルー・ザ・ワイヤー(1987年製作の映画)

3.0

【おとぼけボイルドなMV】

アマプラ見放題にて。1987年のカウリスマキ作、レニングラード・カウボーイズのMV。当時どこかで…小林克也さんの紹介などで見ている筈だが、まったく記憶にない。

映画の方
>>続きを読む

ミッシング・チャイルド・ビデオテープ(2022年製作の映画)

1.5

【ラブレター・フロム・カナタ】

Jホラーへの興味は失せているので、“狂逸”な才能を探せ!を謳う「日本ホラー映画大賞」が昨年で三回まで続いているのも知らなかった。アマプラ見放題で二回までの受賞作品がア
>>続きを読む

自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.5

【もしも自転車泥棒が成功したら】

U-NEXTにて。改めてネオレアリズモを、キチンと記憶したく。

かつて本作や『禁じられた遊び』等が、名作としてTV放映されていた時代があった。でこれは、家族皆で見
>>続きを読む

マー ―サイコパスの狂気の地下室―(2019年製作の映画)

3.0

【まー、なんつうか…サブタイママ?】

Netflixにて。何となく後回しにしていた。

テイト・テイラー監督は『ヘルプ』『ガール・オン・ザ・トレイン』辺りでは只の職人監督に終わらぬパワーを感じたもの
>>続きを読む

打ちて寄せる(2025年製作の映画)

1.5

【生き延びるために目を瞑る】

Netflix新作、レバノンの映画ってことで興味深く見始めたが…幕開けすぐココロに退屈警報。結局、途中から1.5倍速確認に。

直接的に連想したのは『ライフ・オブ・パイ
>>続きを読む