くりふさんの映画レビュー・感想・評価

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Mama Retreat(2021年製作の映画)

2.5

【妊娠コロニアリズム】

これも、Netflixで最近何故か、多数推している短編のひとつ。2021年作だが元々Netflixが、ラテン系&有色人種女性のための短編物語インキュベーター…という試みをする
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The Resemblance(2022年製作の映画)

3.0

【喪のプラセボ効果】

Netflixで何故か、数年前の短編を多数推している。本作は現時点で、ここに作品ページが有るので投稿。

息子を亡くした夫婦がその悲しみと向き合うため、“現代ならではのイタコサ
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Crocus(原題)(1971年製作の映画)

3.0

【セックスできれいにならない】

スーザン・ピット1971年の短編アニメ。

とある70年代カップルの、素っ気ない交尾風景が素っ頓狂な異界を呼び寄せるが、本人たちは…少なくとも相手の男にとって、それは
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ステッピング・ストーン: 監督ジュリア・ライカートをつくるもの(2024年製作の映画)

3.0

【現実だけを撮る】

Netflix新作短編ドキュメンタリー。ケリー・ライカートの関係者かと思ったほど、ジュリア・ライカートという、アメリカの王道ドキュメンタリー監督には、無知でした。

2年前に亡く
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(2014年製作の映画)

3.5

【膜】

水尻自子作品で、現時点でここに作品ページが有る中で、本作のみ感想アップしていなかった。

“触感に心を癒やされたい”なら、やっぱりこの人のアニメーションが最適だ。

ここでは、確かに幕、らし
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ヒッチコックの映画術(2022年製作の映画)

2.5

【私は告白しない】

アマプラ見放題にて。2年前の映画で、何か理由あって劇場に行かなかったと思うが、忘れた。が、見れば配信で充分な内容だった。

ヒッチの声真似で、本人がドヤ顔で自作を語り返してゆく構
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モアナと伝説の海2(2024年製作の映画)

2.5

【褐色の魔法少女…何処行くの?】

1作目は話が歪と感じたが、ポリネシアの世界観とモアナを気に入ったので、字幕版の時間も合ったしで、劇場行ってみた。

すると…想定できた事態なのでがっかりはしなかった
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White Fireworks(2016年製作の映画)

2.5

【爆弾メルヒェン】

2016年の和製短編アニメ。邦画の悪いところがよく反映されたような映画だった。U-NEXTにて。

手榴弾のこうした擬人化、爆弾製造師の人となりや、その製造環境など、戦争のない国
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何度でも忘れよう(2019年製作の映画)

3.0

【傷付けごっこ】

2019年の、 11分を永く感じる藝大産アニメ。

どうも感心できなかったが…本気で家族に絶望し、そこから本気でその再生を願うなら、こういうファンシー狂気ごっこを繰り返しているゆと
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何も見なくていい(2015年製作の映画)

3.0

【世界はゴミばかりじゃない】

大阪芸大の卒制として、2015年に作られた短編アニメ。

“裏返る生仮面”というアイデアはオモロイし、日本女性?特有の表情変化に始まり、フルアニメーションでの描写力が物
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セキュリティ・チェック(2024年製作の映画)

3.0

【ザルLAX】

Netflix新作トホホサスペンス。ジャコ監督で空港のX線検査機担当が主役、ソフィア・カーソン付き…へえーと見てみたが、危険物持ち込みがホラカンタン!な描写にまず、テロ促進映画なのか
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ターミネーター(1984年製作の映画)

3.5

【産む機械ビギンズ】

暫し前にリバイバル上映の2を見た流れで、オリジンもおさらいした。U-NEXTにて。

2の感想でも書いたが、大作となった2と比べちゃうと、この1はSweded Movieレベル
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ユルと蛇(2015年製作の映画)

3.5

【スネークボーイ】

『ビニール袋の夜』ガブリエル・ハレル監督2015年の短編アニメ。

威勢よさばかりのロクデナシ男共に翻弄される少年の無垢性…てあるあるな話だけど、実写で撮ってもあるレベルに至った
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クロモフォビア(1966年製作の映画)

3.0

【モノクロだって美しいからね】

ラウル・セルヴェの初期短編。世界から色彩を消そうとする軍隊と、逆襲するトリックスターのお話。

絵はいかにも昔の風刺画で、表現もやっぱり58年前…と思わせるレトロに満
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サンライズ(1927年製作の映画)

4.0

【Roaring Twentiesの傷跡】

アマプラ見放題にて。サイレント映画を代表する一本。何となく見逃していたが、配信で充分伝わるパワーに驚く。名作というより、今の感覚からは過剰な珍作に近いけれ
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ザ・レディ・イン・オーケストラ: NYフィルを変えた風(2023年製作の映画)

3.0

【脇役なければ主役もない】

Netflix新作ドキュメンタリー。オリン・オブライエンというコントラバス奏者のことも、彼女がNYフィルハーモニック初の女性団員だったことも知らなかったが、それゆえ学べ、
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ザ・ラスト・ウェーブ(1977年製作の映画)

2.0

【アボリジニフォビア】

アマプラ見放題にて。これは懐かしの、スターログ誌の紹介で知ったような…そして永い時を経て初見。

見ればお話は退屈で、同じ場所で足踏みするような焦れったさ満載。当時この題材を
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アフタヌーン・クラス(2015年製作の映画)

3.5

【睡魔ーズの昼下り】

2015年のコリアン短編アニメ。とある午後の授業中…教室で勃発する睡魔との死闘!www

これは、大概誰もが経験あって、共感できるものではと。

始めから戦意放棄な猛者もいるが
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007/ゴールドフィンガー(1964年製作の映画)

3.0

【私は愛されたスパイ】

アマプラ見放題では配信終了らしいので、久々に見てみた。シリーズ三作目のこれで、ボンド映画のテンプレートができたそうだが…つまり現代では時代錯誤に見えてしまうってことだ。実際、
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.0

【水中コント】

渡航中の機内で少し見て、眼のアトラクションとしてはオモロげだったので帰国後、Netflixで見てみた。

前作はほぼ忘れた。アメコミ映画にはもう何も期待しないので、ファストフード店行
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宿命に抗いし者(2024年製作の映画)

3.5

【クリミナル・クリエイター】

日本に帰国したら、ちょうど配信が始まったところだった。Netfrix新作ヒンディースリラー。完全にタマンナー目当てで見てみる。それ以外は期待しなかったが全体では、そこそ
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カルキ 2898-AD(2024年製作の映画)

-

【死ねないアミ翁】

渡航先のNetflixで、これだけは見る時間が取れた。ヒンディー語吹替えを英語字幕で。

だから字幕は殆ど追えず、ざっくりした印象でしか書けないからとりあえず点数ナシ。感触はよか
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

【その綱渡りの先は?】

何となく先送りにしていたが、アマプラ見放題に入荷したので見てみた。

人間ウォッチング、家族ウォッチング映画としてはたいへん面白かった。

謎解きが目的の映画ではないですね。
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ヴィジャイ、69歳(2024年製作の映画)

3.0

【年寄りの冷や水も浴び方しだい】

Netfrixヒンディー、YRF安定の新作。69歳にしてトライアスロン出場を目指す、アヌパム・カー演じる爺ちゃんガンバルの巻。

終盤なんかもうベタベタで、正直もう
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薬指の標本(2004年製作の映画)

3.0

【レンコ無垢のころ】

アマプラ見放題から湧いたので。フランスの女性監督が、小川洋子の原作小説を映画化した2005年もの。

公開時は半端なフンイキ映画だと思い、あまり感心できなかった。が、今ではオル
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ルックバック(2024年製作の映画)

3.0

【人生を額縁に入れてどーする】

アマプラ見放題にて。気になったが、高額入場料に納得できず後回しにしていた。w

表現は緻密で素晴らしい。一方、物語がスカで最後、思わず、え!終わり?と呟いた。

一捻
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告発の行方(1988年製作の映画)

4.0

【わりと平熱でレイプを追う】

U-NEXTにて。80年代の終わり、もう36年前の映画なのね…。

マトモに見ていなかったが、とあるきっかけで今振り返っておこうと思った。

…で、良作だが意外や、冷め
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視線(2022年製作の映画)

3.0

【ロスト・イン・トランスレーション】

Netflixの新作と思ったら制作は2022年なのね。『イット・フォローズ』から気になっているマイカ・モンロー主演なので見てみたけれど。

監督は奥野黒江って人
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ジョディ(2021年製作の映画)

3.0

【告発しようとする行方】

U-NEXTにて。袴田くるみ監督の短編アニメ。

女医さんと女性患者のおはなし。但し、患者は壊されまくったロボ娘さん。

女性虐待をロボットでこう、代弁するのはよきアイデア
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踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!(1998年製作の映画)

3.0

【“なんてな”バラエティー搾り】

新作プロモのためか、NetfrixでオリジンTVシリーズの配信を推しており、チョー久しぶりに見てみたら…なんだ、オモロイ!褪せてないね。TVドラマという枠なら今でも
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人魚(1968年製作の映画)

4.0

【人/魚】

ラウル・セルヴェ1968年の短編アニメーション。示唆に富んでおり、昏いのに、心躍らされる。

野獣的クレーンと、凶暴な翼竜が暴れる不条理な港町。しょぼい漁師は魚の骨を釣る。しかし、港に囚
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死霊の悪夢(1981年製作の映画)

3.0

【イタホラから来た悪夢】

アマプラ見放題にて。なんかカルト的人気があるようなないような…のでとりあえず、見てみた。

ジョン・ハフは『ヘルハウス』がちょいエロスで好きだった。オカルト映画ブームの中キ
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深海の光(2017年製作の映画)

3.0

【機械の体はタダでも要らない】

2017年のフレンチ・フルCGアニメ。邦題凡庸、原題なるほど。

海洋汚染の表象として、海洋生物の体が廃棄物…鉄クズとのハイブリッドに変質しているという世界観。

C
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デスティーノ(2003年製作の映画)

3.5

【ダリでファンタジア】

記憶にあるが、初見は2006年のディズニー・アート展。こりはダリじゃないと思ったが、ディズニー映画なので当たり前…と今ではそここそ、味わいに思える。

WWⅡ終戦ごろ制作始ま
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ドント・ムーブ(2024年製作の映画)

3.0

【映画筋は都合よく弛緩する】

Netflix新作ファストフード・サスペンス。

ここのあらすじでもネフリの解説でも言っちゃってるから、筋弛緩剤に触れても問題ないと思うが、要のソレがサスペンスにならな
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ワンダフル千鳥足 in ワンダーランド(2020年製作の映画)

3.0

【道中づけない女】

先日、『Journey to the 母性の目覚め』を見たが、まだ岡田詩歌のことがよくわからなかったので、前作に当たるこちらも見てみた。

失恋のショックから、歩き酒で酩酊しなが
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