【怒りと建前の、赤いコラージュ】
随分昔、特集上映で見ていたが、アマプラで配信終了になるというので、久しぶりに再見。
1917年のロシア革命を、熱さみなぎるコラージュで叩きつけた短編アニメ。しかし>>続きを読む
【トホホな茶番劇にこそ真実が】
ヤン・シュヴァンクマイエルの長編二作目。これは未見でしたが、アマプラで配信終了するというので見てみた。
前作よりはテンポが出てきたが、出来事の串団子である単調な展開>>続きを読む
【美しき異物混入が、馴染むまで】
特集上映『オタール・イオセリアーニ映画祭』にて。
目と耳の滋養になったが、心は概ね退屈だった。本作をつくるには物語るより、当時のジョージア、あの地域でしか得られぬ>>続きを読む
【おそらのどろぼうがえし】
Netflix新作ヒンディー映画。身勝手な主人公らへの青空拷問ムービー。旅客機乗客には大迷惑のディザスタームービー。
ツッコまれてもスルーするよ!な仕上がり。スットコぶ>>続きを読む
【ワインの樽には善も悪も詰められる】
特集上映『オタール・イオセリアーニ映画祭』にて。
オタ監督の、上映禁止を食らった長編デビュー作ですね。ユーモアとラブと、やっぱり居心地悪さが同居してました。精>>続きを読む
【インベージョン・オブ・ドリーム・ファニチャー】
特集上映『オタール・イオセリアーニ映画祭』にて。
オタ監督の中編デビュー作ですね。前半、浸りました。後半、なかなか退屈でした。結末に安堵はしました>>続きを読む
【花を愛でることも欲望なり】
特集上映『オタール・イオセリアーニ映画祭』にて。
私は、今回の映画祭がオタさん初体験で、8本ほど見られましたが、どれも私にとってはどこか、退屈な時間を含んでいました。>>続きを読む
【絵に描いたもち家】
特集上映『オタール・イオセリアーニ映画祭』にて。
イオセリアーニ監督が、国立映画大学の在学中に撮ったものですが、IMDBなどでもTVとあるので、TV放映はされたのかな。
短>>続きを読む
【囚われの匣のアリス】
シュヴァンクマイエル比較的初期の短編。他より粘度がサラリと薄いのがよかったか、いま見ても新鮮に感じる。1971年の作品だが、タッチにMVのような軽さがありますね。
ざっくり>>続きを読む
【いちごを食んだだけなのに】
あまり期待はしなかったものの、劇場でキチンと見たかった物件。
ナタキンの美貌とロケ撮影の素晴らしさは、やはり劇場体験だと効く!物語的には終盤でやっと、ポランスキーらし>>続きを読む
【ゾンビのてぃんこはよく伸びる】
アマプラ見放題にて。ズラし上手クリストファー・ランドン監督の過去作なので興味わき。
ふつーのゾンビコメディでしたが、ボーイスカウトの童貞トリオを主役で動かしたこと>>続きを読む
【ドイツはじき空になる】
2023アカデミー賞落ち穂拾いで、2022年版を見ようと思ったが、先にこちらを再見したくなり。見たのが昔々で、すっかり忘れてしまったし…。
舞台演説みたいに語り始めちゃう>>続きを読む
【地の下の天上界】
日本最終上映とのことで、行ってきました。正確には、日本国内の上映権利が本年9月で終了するのに伴う、最後の大規模ロードショー、とのこと。
公開はもう17年前なのか。もはや記憶に薄>>続きを読む
【はまらぬ歯車】
特集上映『オタール・イオセリアーニ映画祭』にて。
ようやく、初期ジョージア時代の作品を見ましたが、得難い体験でした。
一次的には、イオセリアーニ流の“日常系”映画ですね。
ト>>続きを読む
【昏き箱庭のオペラ】
クエイ兄弟の初期作品で、チェコの音楽家ヤナーチェクの伝記…というより、焦点を晩年の創作活動に絞り、そのスピリッツをクエイ濾しで炙り出したもの。
初めて見た時、ヤナーチェクの知>>続きを読む
【私は貝にならない】
2023アカデミー賞落ち穂拾い。Netflixにて。
これが短編ドキュメンタリー部門ノミネートって驚き。ファスト映画みたいだから。ニクソンへの“影響力”を映像でこう直球投げた>>続きを読む
【スパイスは“ジョーズ2”】
アマプラで見かけ、久しぶりに見返したくなったので。
この頃は007、封切りは正月映画枠でしたね。当時は子供だったしSFブームの渦中…SWや未知との遭遇などと比べて見た>>続きを読む
【わるい手】
チェコアニメの巨人、イジー・トルンカ、1965年の遺作短編。
端正に作り込まれ、やがて凄みに至るパペットアニメ。今ではちょっと説明的で説教くさくも映るが、久しぶりに見たら、現代だから>>続きを読む
【先に言えよ!】
アマプラ見放題に入荷したので、昨年のヒット作ということもあるし、見てみた。
ONE PIECEには縁がなく、原作もアニメもあまり触れていない。これは独立した一本としてフツーに見ま>>続きを読む
【映画が浮き彫りにする光と影】
某所から、甘口映画愛映画ではなく、むしろ逆と聞き、興味が湧いたので行ってみた。
こじんまりだが奥深い、よい映画でした。スピルバーグをここまで身近に感じたのは初期作以>>続きを読む
【ティルダのゴラム】
気にはなっていたが、ジョージ・ミラー監督の新作なので、個人的には期待と不安の2食パン。が、主演はティルダ様という担保もあるし、行ってみた。
見ればおお!拾いものじゃん!コレ、>>続きを読む
【歌ってみても他人事】
特集上映『オタール・イオセリアーニ映画祭』にて。
2015年作で、冒頭、監督出身の隣国ウクライナへの戦乱予感が刻まれている…と受け取ってしまうが、監督は延々繰り返される愚行>>続きを読む
【ニッポンミュージカルのひそやかな伝統】
Netflixで推していたので。向こうとしちゃ商売だが、視野外だった作品に触れる機会を作ってくれるサブスクは、ありがたい存在ではあります。
…で、三作目ら>>続きを読む
【そして誰もいなくなった映画館】
特集上映『オタール・イオセリアーニ映画祭』にて。
作中、映画は90分に収めるべき…という話が出てくるが、126分という本作も、そうなっていれば満足度がもっと、上>>続きを読む
【人生ちょっとあこぎな話】
特集上映『オタール・イオセリアーニ映画祭』にて。
初イオセリアーニ。本当は短編から入りたかったが、中々時間が合わなくて。んが、初っ端コレでよかったのか?…なんじゃこのラ>>続きを読む
【ふわっとシンドローム】
Netflixにて。劇場なら腹立ったかも。全世界の映画と比べているワケじゃないが、邦画ってこんな、毒にも薬にもならぬ“何つうかふわっとしたの”がメジャーの前面に出て来やすい>>続きを読む
【戦圧に心つぶされる子供たち】
アマプラにて。反戦映画の名作的位置づけですね。子供のころ、家族で見て、皆でしんみりした記憶があります。
再見すると、記憶よりはドライな仕上がり。邦画あるあるなお涙頂>>続きを読む
【セカイ系カンフー】
まずはミシェル・ヨーありきかなと。ホントに疲れたオバサンに見えて、でもカンフーは会得しており、地味だが奥深い魅力も担保している。彼女だからこそ、面白い。
で、彼女を適切に使い>>続きを読む
【ダメ霊の涙】
Netflixにて。発想のズラしが巧い、クリストファー・ランドン監督の新作なので見てみる。
引越し先に幽霊が居た!てーのはよくある王道話。新味は、どんなゴーストを出すか?だったりす>>続きを読む
【“ワニの涙”とはウソ泣きのこと】
アニメ作家・山村浩二の、2005年の作品。原作は未読だが、フランスの作家、レオポルド・ショヴォーが1920年代に書いた創作童話を、忠実にアニメ化したらしい。
老>>続きを読む
【1978年手塚の旅 ワンダーブック】
アマプラ見放題で出てきたので。日本初の“2時間アニメ”。でもコレ、TV放映のみだったと思うが、カテゴリはココ、映画でいいの?
見ていたら、若干残っていた、当>>続きを読む
【鉛筆の牙】
クエイ兄弟、2000年の作品だが今みても鋭い。ある念に憑かれた女と、そのプライベートスペースでの不条理を、クエイ流の美醜で極めようとしている。
ホラー表現全般への、クエイ兄弟なりの回>>続きを読む
【プログラム・エクトプラズム】
伊藤高志作品、『SPACY』で刮目させられた後、次の衝撃は、私はコレでした。
こちらも手法自体が映画、という映画。用意された大量の静止画を順に並べる、映画の原理どお>>続きを読む
【普段からいつも怒ってるの?】
JAIHOにて。大阪アジアン映画祭2022グランプリ受賞という前に、まず91分の短尺に感心し、私にとっては『小公女』に次ぐ韓国おひとりおんな最新形だ…と惹かれ、見てみ>>続きを読む
【ソウルガールズ】
Netflixにあったので久しぶりに。公開からもう17年経つのか…。古臭くはないが、今では味が薄まったようだし、やっぱり時代が変わったなあ…と実感する。
初見時の記憶はないが、>>続きを読む
【帝国は枯れても、光は灯る】
サム・メンデス監督の新作で、舞台は英国海辺の寂れた街…の映画館、ってトコで惹かれ、行きました。
007や1917で、私の好きなメンデス道からはみるみる外れたが、本作で>>続きを読む