【ミセス・ハドソン傷心事件の巻】
U-NEXTにて。『海底の財宝』に続いて見た、宮崎駿演出担当の1本。 シリーズでは第10話。
ここまでの宮さん担当4本中、いちばん“ええ話”でした。
今回も、主役はハドソン夫人。しかし『ミセス・ハドソン人質事件の巻』的おとぼけと違い、ある事件から剥き出した過去の傷に、彼女が反射的に向き合ってしまう物語。アチラが静ならコチラは動。
とはいえお馴染みの、お笑いアクションを畳み掛ける中に、ハドソン夫人のトラウマ克服を自然と溶け込ませている。最後はバトルヒロイン的大活躍もするが、思わずそう動いてしまった動機があり、アニメの躍動感と連動させてやっぱり巧い。
彼女がセンターを張ると、ホームズもワトソンも形無しで、そこがまた愉しい。
声の麻上洋子さんは、時代の顔でしたね。今ではこの声、ヒロインには馴染まない気がする。
やっぱりTVシリーズ1話分の面白さからははみ出ないけれど、その枠内でのお手本のようだ、と改めて感心しました。
<2024.4.30記>