前半の格闘シーン（からの証拠隠し）で、主人公も作品自体もタダモノではないと感じたものの、なかなか最後まで緊張感を持続するのは難しいものだ。
結果的に、ハリウッドの「肉ばかり連続で食わされる」ようなアクション大作と違い（そんなのを観たい日もあるが）、緊張感のある物語・気になるキャラクターでジワジワ引っ張りながら、自然な流れでアクションが来る良作だった。
アクションシーンは見やすいし新鮮。
鑑賞後に冷静になると「え！？うそ！！」ぐらいの驚きの展開を見せるわけでもないし、もう少し説明があっても良かったところもなくもない。
それでも良かったのは、観客の心を引っ張る上手さと映像美。
登場人物は脇役も、本心が後から説明され深みが増す演出があるが、個性があり気になるキャラクターになっていて、はじめに感情移入できなくても目が離せない。
映像は、苦労して準備して撮影したであろうシーンが多い。光を意識したシーンが多く、全編とにかくセンスある映像美が観れて、大スクリーンで観れて良かった（映像で評価を上げ↑）
良いセリフもあり、シブい大人のサスペンスアクション。
