脳内金魚

ティアーズ・オブ・ブラッドの脳内金魚のネタバレレビュー・内容・結末

2.8

このレビューはネタバレを含みます

原題『Entre la vie et la mort』。訳すと「生と死の狭間で」だそうな。確かに英語タイトルも『On the Edge』どうやら熟語として「危険と隣り合わせ」とかそういう意味らしい。いや、原題直訳の方がかっこよくなかったかい?確かに「血の涙」は劇中の舞台装置ではあるけれど…。

まぁ、それはさておき。

う〜ん…。惜しい!こう、やりたいことはなんとなくは伝わるし、要素も盛り込んでいる。だが、残念ながらそれらが劇中で活かされず、結局最後に主人公レオがセリフで説明して種明かしするというオチに。レオと強盗団の因縁が、もう少しさりげなく明かされていけばよかったのに。あれは、レオが強盗団に潜入捜査してたってこと?でいいのかね?

親子の絆も、レオとユーゴ、ジルヴィニーと上司である父と二組の親子を対比させたかったのかもしれないが、どちらも中途半端な描かれ方で、感情移入するには情報不足かな。ならいっそ、後者の親子はカットし、レオとユーゴのことをもうすこし詳細に描写すればよかったのに。ユーゴが強盗に加わった理由も、二年も疎遠だった父を最後に頼ったのも、どちらも唐突だし。
レオのアクションシーンも迫力に乏しく、正直強盗団の一人が言う程「戦える」かは微妙…。カテゴリーとしてアクションとするには力不足な感じは否めない。
「血の涙(本当に血の涙)」と「体内に残った弾丸」とそれにより時おり不調を来す主人公など、いかにも厨二っぽい設定が盛りだくさんだったわりに、それらは一切活かされず。いや、本当に血の涙って設定必要だった?

設定はなかなか惹かれるものがあったので、多分脚本をきちんとすれば面白かったよ!
あ、あとクレジットの音楽はすごくかっこよかったです!
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