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フォロウィング 25周年/HDレストア版のmarimoのレビュー・感想・評価

3.9
サブスクで多くの作品を気軽に鑑賞できる様になったことで
逆に“サブスクに無い作品”という希少価値が生まれてたりします
本作もそんな作品のひとつ

クリストファー・ノーラン監督の長編デビューでありながら今だにDVDでしか鑑賞できなかったりします

そんな作品が4Kリマスターかつ劇場上映です
ありがたいありがたい

初めて観た時と違い、オッペンハイマーまでのノーラン監督のフィルモグラフィーを知ってると別の見え方もしてくる

あれ?ノーラン監督って時系列を掻き乱して観客を混乱させたいだけなのでは…

いや、面白いんです
面白いし大好きなんです

ちょっとした疑いが…
これ映画的な面白さじゃなくて
ただのパズルな面白さなのだけでは…

このフォロウィングはオッペンハイマーよく似てます
自分の過去の出来事を語っている主観のフェーズと
彼自身が知らない出来事のフェーズそれぞれが並走していく
彼自身が知らない事実と自分の主観が混ざり合い観客へ真実が導かれていく

思い出している設定のため
必ずしも時系列通りに物語が進まないことは良いです
ただ主人公はこの時系列の混乱は感じてないはずなんですよね

初見時のサプライズ効果は最高だけど
何度も鑑賞していると誰の視点なんだろうとか
この時系列の入れ替えって観客を混乱させる以外に意味ってあるのだろうか?とか…

それでも久々に観るとなんか色々忘れてて新鮮に観れたりとか
純粋に映画としてはめちゃくちゃ面白いですし
時系列の混乱も最後にはちゃんと頭の中で繋がりますし

面白ければただのパズル映画でもいいじゃん
やっぱりノーラン監督って凄いし上手いよなと再認識するだけなのです

今回の4Kリマスターにより
Blu-rayも出るでしょうし、サブスク配信もされるでしょう
でもせっかくなんで劇場で観ておきたい
そこで劇場選ぶ際のポイント

本作は4:3アスペクト比の作品のため
なるべくビスタのスクリーンがオススメ
まあビスタでも両サイドは黒帯なのですが
シネスコのスクリーンだと画面の半分ぐらいが黒帯で埋め尽くされます

とは言ってもどこのスクリーンがどのアスペクト比か調べるの大変なので
難しいこと考えず劇場公開中にぜひ

ノーラン監督ってこのほぼ正方形の構図の絵作りが上手なんです

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劇場名 :109シネマズ川崎
上映日 :2024/04/07(日)
上映時間:19:45 ~ 21:05
上映劇場:シアター5
上映作品:フォロウィング 25周年/HDレストア版[字幕]
座席  :F -2
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