あんじょーら

マラソン マンのあんじょーらのネタバレレビュー・内容・結末

マラソン マン(1976年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

とても有名な歯医者さんが出てくる恐ろしい映画です。以前にも見たことがあったのですが、もう1度見たらどう感じるのか知りたくて見てみました。


ニューヨークの町であるドイツ系の老人が、ユダヤ系の老人と車で口論の末、カーチェイスで事故を起こします。マラソンのトレーニングに明け暮れるベーブ(ダスティン・ホフマン)もその目撃者の1人です。またドク(ロイ・シャイダー)はパリで何か怪しい取引を行っているのですが、それはどういうことなのか?さらに南米ウルグアイの地では・・・という様々な事柄が絡み合っていく演出で、出だしから引き込まれます。


ストーリィを追うのに考えていると、ちゃんと感情を揺さぶられる場面があり、そこからはもうノンストップで最後まで、目が離せなくなります!どんでん返しもあり、伏線張りまくりな上に、それを回収するも、説明し尽くさないからこその余韻と受け手の考える余地があってそこもまた惹かれます。


また、ダスティン・ホフマン、ロイ・シャイダー、ローレンス・オリビアの演技が各シーンで光ってます!特にロイ・シャイダーは私にとっては「ジョーズ」より「ブルーサンダー」なのですが、格好イイ役柄を見事に演じていますし、その上を行くのがローレンス・オリビアで、この映画はこの方でなければダメだったのではないか?と思うくらい素晴らしい臨場感です。


サスペンスが好きな方にオススメ致します。ただし、現代の医療レベルは飛躍的にアップしています!どうかこれは映画なのだということをご理解のうえで、ご覧になってくださいませ。



アテンションプリーズ!

で、当然ネタバレになってしまいますので、もうご覧になられた方はどうぞ。





























見たのは2回目なんですが、その時はとにかく怖かったのを憶えています、まだ学生でしたし。で、今見ると説明し過ぎない部分に特に共感できたのと、やはり拷問シーンでしょうか?はっきりいって今見るとそれほどでもない、と感じましたが、それは私の職業柄(もしかすると性格?あるいは嗜好?もしくはSかMで言えばSだからか?)でしょうし、拷問のシーンに至る前のだましと助け手の皆無さの恐怖、そしてゼルの表情と台詞の「安全かね?」を繰り返すあたりで、もうこちらの感情は画面にコントロールされてしまっている状態で、その構成は見事、と言っていいです。だからこその拷問シーンの「想像」させる恐ろしさなんですね。微にいり細に穿つ描写を、リアルにCGを使わなくとも、より恐ろしく止められないのが脳内変換である「想像」ですよね。


歯の神経を抜くシーン、抜いた後の感じが上手く出せていますが、今まで学校の先生との話しで本当に抜いていると思っていたのですが(先生も同意見)、よ~く見ると上手く加工してあるのを、スローで発見!撮影でさすがに歯の神経を取るなんて無いですよね?新たな発見でした!