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音楽、それは諸君だ!のフワッティーのレビュー・感想・評価

音楽、それは諸君だ!(1999年製作の映画)
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紀伊國屋レーベルDVD『シチリア!』コレクターズ・エディションのディスク2の特典映画より鑑賞。

1998年、『シチリア!』準備中のストローブ=ユイレのワークショップに参加したことがきっかけで助監督になったアンドレーアス・トイシャートによる、『シチリア!』の制作現場のドキュメンタリー+少しのインタビュー。

船でシチリアへ向かう映像から始まる。原作『シチリアでの会話』(小説、1938年、エリオ・ヴイットーニ)についての説明が最初に軽くまとめられ、作者は抵抗運動家で共産主義者、抵抗のアレゴリーが反映された登場人物、人生の本質の映画であることが明示される。

職業俳優は要らない。顔と身体があればよい。

ストローブ=ユイレは台本構成を確定させて望み、絶対に変えない。台詞の抑揚や息継ぎのタイミングを俳優と確認し、次に身振り手振りのタイミングを決める。

ストローブは外光を変えることを嫌う。

インタビューで間を開けまくるストローブ。しかし、「シチリアにEUの未来はありますか」という質問には「ない」と即答。

最後に外の車道の交通を定点・少し長回しで映し、そのまま終わるところに、ストローブ=ユイレへの師事を感じる。
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