ジャック

カムイ外伝のジャックのレビュー・感想・評価

カムイ外伝(2009年製作の映画)
2.6
差別の存在を語り、アウトロー達の「個人としての自由人」としての生き方とアクション・シーンを実写で楽しましてくれてはいる。だけど、「カムイ伝」が描く日本社会の階級内格差の中のカムイ達が見えてこない。でも、そんな難しい作業を映画でやっても、中途半端になり仕方が無いのかもしれない。
カムイを読むとき、その底辺に流れる日本社会の構造がしっかりと物語のベースとして捉えられているから、重厚感がありカムイという抜け忍の苦悩が浮き彫りになってくる。
集団から社会を見つめる「カムイ伝」とカムイ個人から社会を見つめる「カムイ外伝」が双璧として創作されていることから、社会と個人を外側と内側から見つめ、更に物語が広がっていると思う。でも、何故か「カムイ伝」がTV・映画化されたことはない。
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