2024年公開。配給はハピネットファントム・スタジオ。監督・脚本は山中瑶子、主演は「あんのこと」「ルックバック」の河合優実、その他出演者に金子大地、寛一郎、新谷ゆづみ。現代日本の若者たちの恋愛や人生を鋭い視点で描き、2024年・第77回カンヌ国際映画祭の監督週間で女性監督として史上最年少となる国際映画批評家連盟賞を受賞。〈今〉を生きる彼女たちと彼らにとっての「本当に描きたいこと」を圧倒的なパワーとエネルギーで描く青春ドラマ。ろくでもなく、だらしなく、めんどくさい女性のカナが主人公、生きづらい原因は世の中の問題なのかはたまたなんらかの病気が原因なのか。良くも悪くも河合優実のカリスマ性ありきの雰囲気映画。独特のカット割りとカメラワークは良質で異質で新鮮味があり、個人的に『恋する惑星』や『哀れなるものたち』を想起した。全体的に不思議な引力がある作品だがそれ以上でもそれ以下でもない印象。女優の登竜門と言わんばかりの意味のない上裸のシーン、意識高い系がこぞって評価する映画にならない事を切に願う。
"私は私が大嫌いで、大好き"