絶賛の声を聞いて興味が湧き、鑑賞。
宿命のライバルであるロボット生命体・オプティマスプライム(別名:コンボイ)とメガトロン。物語は彼らが親友だった頃へと遡る。伝説の戦士・センチネルプライムが治める惑星・サイバトロン星。その労働ロボットとして生活をするオライオンパックスとD-16は、ふとしたきっかけから世界を覆す真実を知ってしまう。旅で出会った仲間・エリータ、B-127と共に、大きな使命を託された彼らだったが……。
シリーズ屈指の高評価を受けたスピンオフ『バンブルビー』では、冒頭にフルCGでサイバトロン星の戦いが登場し、ファンを喜ばせたけれど、本作はまさしくその延長線とも言えるCGアニメ。
ただ、「親友同士が宿命の敵になる話」というあらすじそのまんまの話なので、個人的には可もなく不可もなくといった印象だった。
クライマックスに待ち受ける「友情の壮絶な"終わり"」と「物語の壮大な"始まり"」という流れには否応なしにブチあがるけれども、じゃあ、それまでの展開が面白かったかと言われるとあまりハマらず、そこに向けての大いなる前振りだったという感じもあり……。
しかし、その点も踏まえて、期待値をそこまで上げずに観に行けば、中々の掘り出し物だったのかもなぁとは思った。
また、全編を通して、良くも悪くもキャラクター描写はあっさりとしているため、観客の想像力によって愛着も変わってくる作品だと思う。
彼らにどれだけ感情移入できるのか、また、設定や展開にどれだけ萌えるかで結構好みは分かれる内容だなぁと思った。
とはいえ、個人的には、監督の過去作『トイ・ストーリー4』肯定派ではあるので、"親友同士に訪れる決別"というテーマの連続性に興味深いものも感じた。
ハリウッド版『トランスフォーマー』シリーズと言えば、かつては不名誉な映画賞・ゴールデンラズベリー賞の常連として、脚本が批判されてきた印象がある。
2015年にはそんな状況を打開し、フランチャイズ化を推し進める意図もあり、ライターズルームが発足されたそうで、どうやら本作はそこでの話し合いがきっかけとなり、制作が実現したとのこと(パンフレット情報によると、ロボットたちの始まりを描くアイデアは実写版第一作の時点からあったらしい)。
そう思うと、そんな物語が見事に多くの観客から支持を受けている現実には中々アツイものがあり、今後のシリーズ展開にも大きな期待を抱かずにはいられない。
個人的には刺さらなかったものの、そういう意味でも映画ファンは必見と言える一作だった。
参考
CIA☆こちら映画中央情報局です: Transformers: トランスフォーマー・シネマティック・ユニバースが、ついに始動!!、マイケル・ベイ監督がメガホンをとるシリーズ第5弾の最新作の撮影開始時期が決定!! 【Update】
https://cia-film.blogspot.com/2015/09/transformers-5.html
(この記事を振り返る限り、おそらく足掛け約10年レベルの企画だったのではと思われる)
え、そんなに!『トランスフォーマー』新作14本が進行中!|シネマトゥデイ
https://www.cinematoday.jp/news/N0090806
(この時点での報道から考えると、まだまだ実現していない企画は眠っていそう……。)
【コマ撮り】映画『トランスフォーマー/ONE』公開記念ストップモーション「ONE another」-スタジオシリーズ-
https://youtube.com/watch?v=WUwv4isYJuY&feature=shared
(映画に登場するキャラクターのおもちゃで制作されたコマ撮りアニメ。こんなもんみたら、大人でもちょっと欲しくなるわな。笑)