1930年代初頭、イギリス郊外のカントリーハウス「ゴスフォードパーク」を舞台に貴族と使用人たちが織りなすミステリー群像劇。
登場人物が「多すぎる‼︎」と言いたくなるくらい多いのですがキャラクターが練り込まれていて上質。
「確かに自分の生活に置き換えると登場人物何人になるんだろう…これくらい居て普通よね。」と妙に納得させられた。
前半はシーンが変わるたび出てくる新キャラに「この人があの人のあれで…」と整理しながら見つつも、洒落た会話に引き込まれる。
事件が起こるまでの長さを少し感じるが、華やかな時代のため調度品も上品で楽しませてくれた。
劇中の弾き語りも心地よく、その音楽を貴族たちだけではなく思い思いに使用人たちもこっそり楽しむシーンにほっこり。
ほっこりしたらそこからの人間ドラマは一気に加速していきますよ〜!
皮肉たっぷりのマギー・スミスはチャーミングで、彼女に従事る純粋なケリー・マクドナルドは本当に可愛い。この二人が特にお気に入りです。
ダウントンアビーに似てると感じたのはマギー・スミスのせいかしらと思ったら、脚本を書いた方がダウントンアビーの製作&脚本家なのですね。
個人的には紅茶党なのでテーブルウェアが気になり見入ってしまいました。
ダウントンアビーのようにわかりやすいパターンはありませんでしたが、銀器やウィローパターンの食器が素敵でした。
あんな大勢の人達の人生と色んな皮肉をぎゅぎゅっとまとめたアルトマンはさすがとしか言えないなぁ。
ダウントンアビー好きにもオススメな一本です。ラストはじんわり心に響いてくるはず。