虎舞羅ーコブラー

相棒-劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソンの虎舞羅ーコブラーのレビュー・感想・評価

3.7
日本の刑事ドラマの中でもトップクラスの人気を誇る、「相棒」シリーズの劇場版第一作目。

・あらすじ
ある日、人気ニュースキャスターが塔に吊るされた変死体となって発見される。そこから始まった連続殺人事件には、SNSにて行われている疑似裁判による私刑行為だと判明する。警視庁特命係の右京と薫は独自に捜査を進めると、東京シティマラソンの襲撃へと繋がっていく…。

・レビュー
幼少期の頃から、祖母や母が見ていた「火曜サスペンス劇場」「相棒」シリーズなどを見て育った私ですが、今回も祖母と共に再鑑賞。

ドラマシリーズから続く、主人公の杉下右京が事件の謎を明らかにしていくミステリー活劇は勿論、今作から始まる大規模な撮影も見どころ。特に中盤からの東京ビッグシティマラソンのシーンは、実際にエキストラを一万人動員し撮影したそう。そこでの犯人との頭脳戦は、ハラハラドキドキが止まりませんでしたね。
また、今回は杉下さんのチェス知識が果敢に発揮された回でもありました。犯人はチェスの勝負を暗号として用いて、右京さんとの頭脳戦を繰り広げながら事件を展開させていきますが、かなり高度なチェスバトルには、ルールを知らずとも惹きつけられてしまいます。「プリンセス・プリンシパル」でも思いましたが、この際にチェスの知識を学んでみるのも面白そうだな…、なんて考えている今日この頃です。でも難しそう…😅💦

「相棒」シリーズに共通する社会風刺もあり。政府による事実の隠蔽、海外で捕虜となった邦人への身代金要求の拒否、そして官僚たちのマスコミを使った情報操作で踊らされる一般人たちによる誹謗中傷。そんな日本政府・警察組織の闇も上手く織り交ぜた作品でした。
興味のある方は是非!