MiyashitaREI

バーン・アフター・リーディングのMiyashitaREIのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

これまで観たなかで5本の指に入る。最高。

『ファーゴ』では非凡に平凡が勝利するという構図で、日常の良さをやや説教くさく示していたコーエン兄弟だけども、まさにその平凡を託されていたフランシス・マクドーマンドが今回は非凡への脱出を試みるという正反対の役で、最初からもう不穏な香り。
そっちを主語にしたからこそ、今回はサスペンスではなくコメディのようになったのだと思う。突き放して笑うしかない諦め。
しかしいずれにしても、サスペンスやコメディというエンターテインメントの文法の中に、物語のロジックをかっちりと回収してしまう手腕は相変わらず冴えまくりで、特にブラピが素晴らしすぎる。ただの筋肉マニアのチンピラが、スーツを着た途端に鼻血で汚す。コメディになるべき美しい必然に満ちた、完璧な映画。
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