念願のトワイライトウォリアーズを鑑賞。
2月末に香港に行った僕にとって何としても劇場で鑑賞したかった作品。
素晴らしかった。
まず特筆したい点としては登場人物のキャラクターがものすごくいいこと。一人一人のキャラクターが粒立っていて、さながら「七人の侍」を彷彿とさせる程の仕上がり。
次にアクション。2時間の中で手を変え品を変えいろいろなアクションを観してくれるので飽きない。るろうに剣心のアクション監督である谷垣健治氏が手がけているだけあってスピード感と奇想天外な動きとカメラワークによって、これまでの香港映画のアクションシーンにはなかった新たな面白みが加わった気がする。
そして誰もが痺れるブロマンスストーリー。RRRよろしく、我々観客は男同士の友情というのが堪らなく好きであり、今回もそんな観客の期待を裏切らないストーリー性。王道ではあるけど、前述したようにキャラが立ってるからずっとワクワクしていられる。
最後に、今作は今は無き九龍城砦を舞台に行われる武力抗争といった派手なフォーマットではあるが、その九龍城砦に息づく当時の住民のささやかだが、温かみを感じる日々の営みを緻密に再現された城砦のセットと俳優たちの演技によって見事に表現していることにこの作品の真の価値であると思う。
エンドロールに流れる九龍城砦に住む人々の様子は2月末の香港一人旅の記憶を呼び覚ますほどの再現度だった。
ラストシーンの「香港は目まぐるしく変わって行くが、変わらないものもきっとあるはずだ」というセリフにもあるように、九龍城砦無き現在の香港にも当時の人々の営みは確かに残り、文化が受け継がれていると今作と一人旅を通して感じることが出来た。