笹川パンダ

ステレオ/均衡の遺失の笹川パンダのレビュー・感想・評価

ステレオ/均衡の遺失(1969年製作の映画)
4.6
久々に満足いく映画でした。

実験の話はともかく映像はとてもよく考えられていて私は好きです。話は英語字幕でよく分かりません。
視覚的に映画を作ろうという心意気が好きです。
サイレント映画のよう。
ひとつのショットの中で何を複数の事態が同時に進行するゆえ、見どころが多い。どのように視線を誘導するかよく考えられているし、必要以上に長いショットもない。
日常に潜む目を引く特徴的な物体が奇抜にならないギリギリを攻めている。
大学と思われる空間の使い方がとても良い。
人を撮るときに無機質な印象にならないのがとても良い。手持ちのカットがこれ見よがしにならない程度に含まれていて、有機的な印象をプラスしている。
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