・ジャンル
スラッシャー/サスペンス/B級

・あらすじ
舞台はアリゾナ州ハリス郡の浄水場
5年前のクリスマスの夜、この地では無実の女性達が拷問の末に殺される痛ましい事件が発生した
以降、辺りは平和で何も起こらず責任者のニコールは今や気にも留めていなかったが、管理人のクランドルは違った
再来を待ち復讐の時を待ち続けていたのだ
そしてとうとう事件は再び始まる
女性の拉致、ニコールの拘束、遺体の発見…
クランドルと代理で入った警備員ジョーダンはそれぞれの使命を果たすべく奔走するが…

・感想
浄水場という一風変わった舞台でクリスマスに虐殺を行なった犯人の再来を描いたB級スラッシャー/サスペンス作品

真面目に鑑賞すれば設定も展開もガバガバだし、役者陣の芝居も微妙だし、浄水場という舞台が特に活かされないし…
と残念な出来なのは間違いないのだけど、本気でやった結果のポンコツ映画としての味が何とも言えない魅力となっていた
明らかに少ないキャスト、そのせいで少ないキル数、緊迫した場面でもどこかシマらない空気…
完全に裏の笑いなのは否めないものの妙な微笑ましさが癖になる
最初から怪しかった人物が普通に犯人(一応ちょっとしたサプライズはある)なのも小賢しくなくて清々しい
動機は理不尽だけど頑張ってサイコ感を演出しようとしたんだろうなぁと優しい目で見てしまう

ただチープなのは間違いないもののギリギリZ級という程では無いし、一応ゴア描写も僅か且つそんなにグロくはないけど存在する
なのでがっつり出来の悪さを楽しめるか？と言うとそこは微妙かもしれない

ちなみに個人的なイチオシはビニールで包んだだけの拘束で解き放たれた拉致被害者ヘザー、というシーン
ニヤけながら安さを楽しむ映画だ、とこれでより確信が強まりました