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フロム・ダスク・ティル・ドーンのよのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

この映画は「クライム・サスペンス」であると、ジャンルを脳内で勝手に規定したばかりに、その遥か斜め上から降り注ぐ期待を裏切ったトンチキな展開には他の作品では味わえない唯一無二の快楽を味わえた。(唯一とは言ったものの、『パルプ・フィクション』もコレかも。)

とはいえ、個々のキャラへしっかり見せ場を用意してあげるほどの丁寧な仕事ぶりは、却って冗長さを醸成してしまっているように思える。後半それ自体が面白いのでなく、前フリが機能した上での「ジャンルを跨ぐ興奮」なのであって、その興奮を持続させるには尺が多すぎた。

ジャンルが変わった瞬間こそ楽しめたものの、その冗長さ故にだんだんと熱が醒めてしまった身としては、やっぱり途中までの逃亡劇の方が面白かったのでは、とそう感じてしまう。
ピークはタランティーノがストリッパーの脚を伝い零れ落ちる酒を恍惚の表情で飲むシーンかなあ。俳優タランティーノは普通に好き。
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