イケメン男性陣が中年女性を盛り立てる定番の女性向けポルノ軸なんだけど、主役女性にも信念と覚悟があって、男性陣各々やライバルたちにも誇りと葛藤があるのが良い。そこに、我らがお馴染みキムタク節との対峙と衝突からの互いに歩み寄ることでの魂の救済がドラマ版。
これはもう昔ながらのトレンディドラマとスポ根もの"王道"スキームなんだけど、再び陽の目を浴びて映画もヒットしているの興味深い。
そして、舞台をパリに移し、キムタクが再び闇堕ちしたのを今度は鈴木京香や周囲が初心を思い出させるのが映画版。
登場人物たちが真っ向から対峙して競争し認め合う構成は王道ながらもドラマ性を高める上でも当然の展開なんだけど、、
ドラマ版は2019年、6年経った現在...
現実世界は夢を追うから現実主義へ、対話や衝突を避けSNSをブロックするかのようにストレスや不快を回避する時代において、それが人間関係において当然ではなくなってるが故に、優れたエンタメとして羨望と渇望によって受け入れられた要因じゃないかなと。
関係性を深める上での衝突や対話、快不快は人生を彩る糧にもなるという前時代的な価値観がファンタジーになりつつあるのではと、これは"不適切にもほどがある"のヒットにも裏付けされてるのでは。
現実的に気薄になったものがエンタメとして成立しやすく万人にウケやすいという法則。