昼行灯

リリー・マルレーン 4K デジタルリマスター版の昼行灯のレビュー・感想・評価

3.7
んーハンナ・シグラ礼賛映画!衣装どんどん変わるし、マレーネ・ディートリヒ繋がりでモロッココス的衣装もある!緊張してる歌い方、苛立ってる歌い方、体調悪い時の歌い方とシチュエーションによって歌い方変えてるところも力量問われてる感すごい😂(アフレコ丸わかりではあるが、、)ソフトフォーカスで少女漫画みたいに十字の光線出てるハイライトが煌びやかで美しい😍 ナチスの公会堂の舞台のセットが後光さしてるみたいでやばいDIVAすぎた😂

リリーマルレーン歌ってる時にそうした煌びやかなビリーサイドと戦地サイドが交互に挿入されてるのが戦時下の慰安というテーマを浮き彫りにしてる。でも戦地の爆撃音がチープ😂あと戦地は映してるけどヒトラーやアウシュヴィッツの存在は可視化されてなくて、言及回避してた。1980年はまだ戦後40年だし口にするのは恐ろしいことだったのかも、とりわけスター映画だし。

愛する人の場を去るビリーを捉えたカメラが下にズレてそのまま近くの池の水面を映してエンドロールというラストが、余情を感じられて好きだった。煌びやかな場を後にして、これからこの人にはどんな人生が待っているのだろうと考えていた。夜の池の波打つ水面は静かに揺蕩っていて、華やかなビリーの姿とも対照的だけど、そうした彼女の過去を包み込んでくれるような安らかさがあった。この物語は特にダイジェスト版かと思うほど物語の展開が速かったので、嵐の翌朝のような不思議に穏やかな気持ちになった。この物語の展開の異常な速さは当時の戦局の目まぐるしい移り変わりを表していたのかもしれない。
再会を望むリリーマルレーンという歌を歌い続けたビリーはこの歌にロベルトとの再会を祈り続けてもいただろうに、ラジオを通じてこの歌を聞いていたロベルトには届かなかったのが悲しい😭リリーマルレーンの一部が延々と繰り返される壊れたラジオに対してロベルトが憔悴しきってたことからもわかるように、ロベルトにとってビリーは過去の亡霊のような存在だったのかな。彼の独房にはビリーの写真が辺り一面貼ってあって、かつずっとラジオの歌声を聞かされていて、それに悩まされるとか、複製技術時代の芸術作品やん、、
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