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半落ちのopokoのレビュー・感想・評価

半落ち(2003年製作の映画)
3.9
2024/02/10視聴、U-NEXT

横山秀夫先生原作の映画鑑賞。
「クライマーズハイ」「64」に続いて3作目。

原作は未読。
刑事の梶(寺尾聡さん)がアルツハイマーの妻(原田美枝子さん)を殺害したことを自首するが、殺害から自主までの空白の2日間を自白しない。。。

横山秀夫先生の小説は1冊も読んだことがないが、映画の3作全てに新聞記者が出てくる。新聞社内の話であったり、警察と新聞記者との話であったりするが、今作は新聞記事を通して、空白の2日に何があったかを見つけることができたり、記者が検事や弁護士と向かい合ったりと、新聞記者の向き合い方が違う作品だった。

痴呆症を抱える家族を持つ裁判官が、「心がなくなっていくことはその人ではなくなるのか」と訴えるところは、答えが出ないと思う。

2日間の行動について、梶は最後まで本当のことを言わなかったのが、相手が好奇の目にさらされないようにしたということであろうが、最初から本当のことを言えば、懸念するようなことはなかったと思う。

あなたは誰の為に生きてるんですか?と投げかけた梶自身の答えは何だったんだろう。

余談:
派手な演出もなく、まっすぐな作品という印象、随所に考えさせられることも多い作品だったが、柴田恭兵さんはミスキャストだと思う。
柴田恭兵=刑事=あぶない刑事でしょ。。。
最初いきなり柴田恭兵が出てきた時は、ユージそのものだった。

そして、國村隼さん、堅気じゃない役柄が多い印象があって、本作で弱い人を助けたいという志の高い弁護士役なのに、最初悪徳弁護士かと思っちゃいました(すみません)。
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