Jeffrey

エリン・ブロコビッチのJeffreyのレビュー・感想・評価

エリン・ブロコビッチ(2000年製作の映画)
4.8
「エリン・ブロコビッチ」

〜最初に一言、ソダーバーグ監督の中でも最大の傑作にして、ロバーツのキャリア史上最高の演技を見せてくれた女のWINDING ROADを突っ走る最高のタフ・ウーマンによる全米史上最高額の和解金を勝ち取るまでを描いた大傑作トゥルー・ストーリーである。これほどまでに主人公に魅せられる映画も珍しい。汚い言葉遣い、露出度高めの服装、ミニスカート、シングルマザーで巨乳、女の武器、あらゆるものを駆使してハイヒールで地域を回る彼女の姿には敬服しかない。まさに娯楽映画、実話ベースの最高の1本だ〜

冒頭、胸元を露わにしミニのスカートでキメた元ミス・ウィチタ。離婚歴2回、3人の子持ち、無学、無職。貯金残高16ドル、1枚の書類から大企業の環境汚染を暴く女、634人の住人署名、史上最高の和解金350億円。今、彼女の情熱が炸裂する…本作は2000年にスティーブン・ソダーバーグが監督したジュリア・ロバーツ主演の実話ベースの作品で、本作で彼女は念願のオスカー女優になり、アメリカ西海岸を拠点とする大手企業PG&Eから、史上最高額の和解金を勝ち取ったブロコビッチの半生を見事に体現してくれた。この度久々にBDにて鑑賞したが面白すぎる。本人自体も出演しており、インタビュー映像を見る限り、彼女とロバーツの雰囲気が似ている。それにしてもアルバート・フィニー演じるエドとエリンのおかしなベストカップル的な感じが非常に笑えた。そもそも早く弁護士業を引退して、ゴルフをする老後を楽しみにしている彼が、エリンによって、つき動かされるのが彼の心情からしたらどういった気持ちなのだろうかと思いつつ見ていたが、結局昔の正義に対する情熱が蘇ったかのごとく、はしゃいで頑張っている姿を見ると結果オーライだったんだろうなと思う。

さて、物語はカリフォルニア州モハベ砂漠にある小さな町でエリンは窮地にただされていた。8歳のマシュー、6歳になるケーティ、8ヶ月のベス、と3人の幼い子供を抱えていると言うのに、仕事がない。無論金もない。ミス・ウィチタだった美貌は未だ衰えてないものの、たいした教育も受けてない身では就職活動もままならない。そんな折も折、車の衝突事故にあって負傷。信号無視して突っ込んできた相手が悪いのに、弁護士のエド・マスリーは和解金を取れず、エリンの借金はかさむばかり。エドには、エリンの言葉遣いが汚かったせいで陪審員の心証を悪くしたのだ、などと言われる始末だ。子守を頼んでいた隣人まで引っ越してしまい、お先真っ暗になった彼女は、エドの法律事務所に押し掛け、事務員として居座る。

彼は安月給でしぶしぶ雇い入れるが、体の線を強調するような挑発的な服装で出勤してくるエリンに、同僚たちも渋い顔。見かねてエドが注意しても、服装ぐらい好きにさせてよ、威勢のいいエリンは負けていない。ファイル整理、と言う退屈な仕事を任されていたエリンは、ある日、些細な不動産案件の書類に医療記録が含まれているのを見つけ、不信を抱く。大手電力ガス会社PG&Eが、ヒンクリー在住ドナ・ジェンセンの土地の買収を図っているのだ。エリンがこれをさらに調査したいと言うと、エドは上の空で承認する。ロサンゼルス郊外にあるヒンクリーは、PG&E社の工場でもっているような砂漠の小さな町。ここに出向いたエリンは、ドナばかりではなく、住民の多くが体調を崩している事実を知る。

ファイルに医療記録が入っていたのは、工場がクロムを使用しているので、会社が各家族の定期検診を行っていたためだった。彼女は毒物学の教授に話を聞いたり、水道局にデータを調べに行ったりするうちに、その会社が安全なクロムではなく、癌を始めさまざまな病気の原因となり得る極めて有害な六価クロムを使用、それを隠蔽していたのではないか、との確信を深めていく。調査のために事務所に留守にしていたエリンは、無断欠勤で解雇されてしまう。人のためになる仕事ができると思っていたのに、すっかり自信を失ってしまった彼女に、君は僕にとって特別な人だと言ってくれたのは新しい隣人のバイク乗りのジョージだった。これまで緑もない男と2度まで離婚を経験していたエリンは、ハーレーを乗り回し、定職を持たない彼を最初こそ警戒していたが、調査に没頭できたのも、彼が子供たちの面倒を面倒を見てくれていたおかげだった。

毒物学の教授に、ヒンクリーの地下水から検出された六価クロムが基準を大幅に超えているとの報告を受けたエドは、昇給を約束した上でエリンを復職させ、自分も調査に乗り出す。しかし、これまで弱小弁護士ながら地道にやってきた彼は、病弱なこともあり、安楽な老後しか頭にない。相手は280億ドル企業の大手会社、最初から勝ち目がないと踏んで、訴訟を起こすことには及び腰だ。そんなエドにはっぱをかけ、脅迫にも屈せず、エリンはヒンクリーの住民の問題を我が事として考え、最初は関わり合いになるの恐れていた彼らの心を1つにまとめていく。子供たちや俺のことも考えてくれ、と別れ話を持ち出すジョージに、エリンは言う。こんなに人に尊敬されるのって生まれて初めて。この仕事を辞めろなんて言わないで。軍資金に困ったエドは、大きな法律事務所を引き入れる。ポッターとパートナーのテレサは、見るからにエリート弁護士。法律の専門家でもなく肌も露な服装で汚い言葉を吐くエリンを天から馬鹿にしている印象だ。

彼らは、この先何年かかるか分からない公半よりも調停に持ち込む方が現実的と提言するが、エリンは収まらない。陪審員のいない裁判は、今や意識の高まった住民の望むところではないのだ。案の定、住民たちは相手がエリンではないと心を開かず仕方なくエドはヒンクリーで住民集会を開き、調停を説得する。そんな折、ヒンクリーの酒場で、エリンに声をかけてきた男がいた。最初は口説かれているのかと思って警戒していた彼女に、男は自分はヒンクリーの工場で書類を処分させられた、と告白する。これこそPG&E本社とヒンクリー工場を結びつける重大な証拠だった。エリンはエリート弁護士たちの前に、原告である住民634人全員の同意書と1966年に本社からヒンクリーにあった水が汚染されているが、住民に漏らしてはならないと言う証拠書類を突きつける。

こうしてエリンの執念が、見事に3億3300万ドル(約350億円)と言う史上最高の賠償額を勝ち取ったのだった。まさに内助の功を発揮してくれたジョージを伴い、エリンはドナに朗報を伝えに行く。輝くばかりの笑顔でお礼を言うドナ。それこそエリンが望んでいたものだった。新しく移転したエドの事務所で、エリンが破格のボーナスを手にしたのは言うまでもない。南カリフォルニア在住。現在もエドと7件の訴訟を抱えている…とがっつり説明するとこんな感じで、エリンの経歴を見るだけで、社会の弱者の象徴のような事柄はすぐにわかる映画で、彼女が大企業相手に環境汚染を暴き、とてつもない和解金を勝ち取ると言う単純明快な作品であり、その情熱とネバーギブアップの精神、そして弱者の権利のために戦いと言う強い意志が、数々の困難を打ち破り、奇跡の勝利へと導いた人物像が描かれた素晴らしい作品である。

このエリンのトゥルー・ストーリーは、人々に人間が本来持っているパワーを再認識させ、希望と感動を与えているようにソダーバーグがつくりだしている。何よりエリンにとっては、他人を助けることで結果的に自分自身が救われ、自分が社会的に認知されたと言うことが、天文学的和解金額と言う物理的な面以上に精神的な喜びとなったのかもしれない。これが全米史上最高額の和解金を手にした女の物語である。もはや彼女こそ全米のヒロインではないだろうか。離婚歴2回、子供3人、預金16ドル、完璧なまでの敗北者だった彼女が今となってはヒーロー・ウーマンなのである。大きな大きな勇気をくれる感動のトゥルー・ストーリーである。


いゃ〜、それにしても、お金も職も未来への見通しもない女性が、交通事故をきっかけに知り合った弁護士の男に頼み込み、かろうじで職を与えられ、整理していた不動産関係のファイルにふとした疑問を感じ、調査を始めたことによって、ある地域の住民たちの間に致命的な病気を引き起こしている、水質汚染を発見、大企業が住民を騙していることに気づき、戦い始めると言ういかにも映画的なプロットだが、これはすべて実話であるのだ。彼女の粘り強さは、この映画を見ると敬服する。問題を自分の問題のように関心を持つ姿を見て正直自分にはこんなことできないなと思ってしまう。自分の住んでいる地域ではない地域の汚染問題に尽力を尽くす、しかも子供を他人に任せ、明日生きるのに必死なシングルマザーが、よくもここまで頑張れたなと本当に凄いと思ってしまう。

もちろん彼女1人ではなく、手助けしてくれている隣人の男性やそれこそ弁護士の彼だったり、仲間がいたからこそ成し遂げたものでもあるが、彼女は一軒一軒訪問して、600人を超える原告を集めることに成功する。この600人と言う数字も驚きである。まさに彼女は隣人のジョージが乗っていたハーレーダビッドソンを超えるたくましさである。これこそ人生の再出発をする映画の傑作だろう。冒頭からめちゃくちゃ引き寄せられるジュリ・アロバーツのキャミソール姿の胸元に、健康的な小麦肌に焼けた肌に化粧してド派手な髪型、その直後に交通事故を起こし、次にフレームに現れる時は、首にギブスを巻いて登場してくるなんとも滑稽な姿である。そこから弁護士を頼んで、法廷に出廷するのだが、暴言のせいで負けてしまいブチ切れる彼女の派手な花柄のワンピースにカモシカのように細い足を露出させ、法廷の扉から出てくる場面も大爆笑。

そして伝言を残しても返事が来ないと言うことで、勝手に弁護士の事務所にやってきて仕事をやり始める始末。この映画何が面白いって、主人公のエリンが基本的には正しいことを言っている点だ。無学無職となっているが、非常に賢く(自分でも賢いと言っていた)、弁がが立つため圧倒されてしまうのだ。そしてお隣さんがバイクを空かして、やっと子供が寝静まったので、外に出て注意する場面でジョージ役のアーロン・エッカートと出会い、住所はわかったから電話番号を教えてくれ、正式にデートに誘うよと言う場面で、番号を知りたい?腐るほどあるわ。どの数字が知りたいの?ってエリンが言うんだけど、そこが大爆笑なんだよ。例えば10。これは生後10ヶ月の娘がいる子持ちなの。どう?セクシーでしょ。それから6って言う数字もあるわ、もう1人の娘の歳よ。8はその上の息子の年でしょ、2は結婚と離婚の回数。16っていうのは預金通帳の数字で、そして最後に電話番号を教えるんだけど、ものすごく面白い。

そんで職場の女性が露出しすぎるエリンのファッションに反感を持っていると弁護士に言われて、それは私がかっこいいからよと言い切る場面もかなり良い。そんで職場から帰宅したエリンが、預けていた子供を置き去りにして、用事を済ましにどこか行ってしまったヘルパーに、キレながらも、子供を面倒見ていたお隣さんの男に少しばかり恋心をあらわにする場面がキュートで可愛い(ジュリアロバーツ)。てか、ロバーツって鼻筋が通ってて下を向きながら笑うとすごく綺麗に顔立ちが映る。また、ジョージが子供たちとトランプゲームする場面とかすごく微笑ましい。そんで会議室で、相手側にヒンクリーの水を用意して、飲もうとする寸前にそれを暴露する場面とか大爆笑。本当にエリンブロコビッチと言う女性は強くたくましくかっこいい。己の道を突き進む、いやーかっこいい。

あんな論破の仕方あるかって言う位強すぎる。んまぁ、その後に知り合いの弁護士のポッターが連れてきたテレサと言う弁護士に対してエリンが資料を暗記したのを話す場面のところは、まぁ確かにブロコビッチの言い過ぎな点もあって、テレサが気の毒にも感じたが、きちんと映画では彼女をフォローしている。そしてエッカート演じるジョージが見た目とは真反対の心優しい穏やかな人であると言うのも、エリンブロコビッチと同じ共通点があるなと思いつつ、彼が子供を見ながら、ふと、道を走るハーレーダビッドソンの族を眺めるシーンはなんだか悲しくなった。あれにまた乗って仲間たちとツーリングしたいんだろうなぁなんて思ったり。確かこの公開時って、地球で最もパワフルな有名人としてジュリア・ロバーツが1位になったんじゃなかったかな…。それとトム・ハンクスやメル・ギブソンなどの男優ばかりだった通称2000万ドルクラブにもその名を刻んだのもうこの頃だったと思う。どうでもいい話だけど。それとこの映画も今では全く地上波で流れなくなったが、一度2003年に朝日の日曜洋画劇場で地上波されてるんだよな。

エリン・ブロコビッチは、最下層的状況に生きている女性いわば女性の貧困化を代表するシングルマザーになっているため、生きるか死ぬかの状況の人間にとっては、どんなこともすると言う感覚がこの映画には少なからずあると思う。しかも女性の幸せ=結婚と言うのはこの映画を見たときに、360度違うことが明らかになる。結婚と離婚を繰り返し幼い子供3人を抱えてなお失業中のシングルマザーであるのだ。何の財力もないし、能力もあるわけではない。その女性が本作で徐々に成長していき、そのスリリングな過程がなんとも面白い。彼女の手足を動かす原動力と言うのは果たして何だったのだろうか、それは彼女が1番最後に弁護士の男に言う言葉である。あえてここでは言わない。ネタバレになるためだ。この映画130分あるがラスト数分間の弁護士との給料のやり取りの時に彼女がその弁護士に苛立ちながら話す言葉がある。それを映画を見てぜひ聞いて欲しい。人間、食うか食われるかの切羽詰まった状況になればどんな事もする。逆に言えば、経済的困窮状態が彼女をたくましくそうさせたのだとも言えるだろう。

そもそもこの映画に出てくるラブカナルの事件と言うのは、ニューヨーク州ナイアガラフォールの上手で、造りかけて放棄された運河の穴にダウケミカルの産業廃棄物を埋め、その上を住宅地にしたところ住民に原因不明の多様な症状が出て大問題となり、カーター大統領が浄化のためのスーパーファンド制を作った事件。1979年に発覚したものだ。その裁判がまだ続いていると言う話が出てくるが、これも因果関係の立証で時間がかかったと思う。要するに一般的には公害の原因と被害を結びつける因果関係の立証は原告側の責任になってしまうのだ。これはなんとも屈辱的というか理不尽的なんだと被害者側思ってしまうが、それが当たり前の世の中である。というか、634人もの原告団をまとめていくのはどれほどのものなのか私には想像がつかない。正しくエリンと言う女性は行動する女の代表格のような人物でもある。

そもそもエリンと言うのは、非常にメンタルが強い女性でもある。脅迫電話がかかってきても平然と立ち振る舞うし、男たちに追いかけられようとも、啖呵を切りまくり悪態をつく。なんとも不良少女のようなものだが、これがアメリカ社会と言うものなんだろうなと思う。あんなプロフェッショナルな弁護士にも半ば屈辱的な事柄を言い放って、傷つけても、私は完璧に正しい、まっとうなことをしていると自画自賛なのである。まぁ、これが難局に面しても落ち込まずに体当たりで活路を開く彼女の良いところではあるが、いささかきっちりと勉強して難問の大学を出てようやく一流の弁護士になった人たちからすると、反発したくなる気持ちも大いに私にはわかる。しかし、公害専門のエリート弁護士との対決のシークエンスは非常に象徴的であり、なおかつものすごく面白い場面であった。特にブロコビッチが言い放つセリフで、みんなの夢は金持ちになることじゃないわ。子供がプールで泳ぐのを安心して見守ること。20歳で子宮摘出に苦しまないことよ。あんたたち、これ以上被害者を増やさないよう、もっとマジに考えないと言う場面である。特に中心部に座っていた女性に対して、あんたの子宮はいくらなのと言い迫る場面は痛快であった。

それに、私は頭が空っぽで、法律にも弱いわ。しょうがないから色気で勝負、634人にフェラしたの。私もうへとへとと言う場面もなんとも滑稽だった。この作品はフェミニストが見ても楽しめる。しかし、ー部のフェミニストが見たら楽しめない要素もあるし、男性から見たら頷けるような内容でないと言う事も正直にある。しかしながら、自分が女性であると言う権利と、現実を天秤にかけながら賢く生きていかないといけない主人公の気持ちは大いにわかるし、何よりも子供と生活が大事であり、生活に根ざした正義感と人間への共感能力は誰にも劣らない集中力と理解力を発揮させる彼女にとっては、リーダーシップが非常に合っているなと思うのである。女性が男社会で戦う事は非常に大変なんだなと言うのもこの映画から伝わってくるし、実際に弁護事務所で、エドがふくよかな女性スタッフに、これを全てファックスやっといてくれと渡す場面などを見ると、女性はあくまでも手下、家来のような扱い方がこの作品からは見てとれる。といっても、彼とエリンの間ではあくまでもエリンが上に立つ立場であり、かかあ天下なのである(笑)。

1人の女性の情熱が、彼女自身の人生を根底から変えて、なおかつ周囲にいる多くの人々にこれほど良い影響与えられたと言うこの物語は、正しくシンデレラ・ストーリーであり、日本のジャンプアニメを見ているかのような主人公構造である。彼女の周りにいれば、自分もどんどん変わっていく、そんな気持ちでいっぱいなのだ。ここまで心に響くサクセスストーリーでありながら、非常に笑えて楽しめる映画は滅多にない。正しく2000年のシンデレラはエリン・ブロコビッチであり、ジュリア・ロバーツなのだ。さあ、2020年のシンデレラガールは一体誰の手に…。あんな見知らぬ人に、自分たちのプライベートをどんどん話すあの地域に住んでいる人たちもほとんど考えられない。それほどまでに住民たちが彼女を信頼しているということがわかるし、弁護士が自分のキャリアはもう既に終わりかけていたから引退して老後を楽しもうとしていたところに彼女が現れて、また正義感に燃え上がらせるのだから、やはり彼女の存在はものすごいものである。

ところで、やはりジュリアロバーツのファッションが気になったため、衣装担当が誰か調べたところ、ジェフリーカーランドと言う人であった。彼のフィルモグラフィーを見てみると、世界中がアイラブユーとベストフレンズウェディングを担当していたため、ジュリアロバーツとも仕事しているんだなと言うことがわかった。どうやらソダーバーグ監督の作品には初参加となっているようだが、エリンを素晴らしいキャラクターにしたファッションもやはり見事なもので、実在のえりに忠実に従った20センチミニスカートに7.5センチハイヒールは圧巻であった。最後に余談だが、この作品の舞台は1993年であり、主人公のエリンと弁護士のエドは634人の原告を集め、資産180億ドルのPG&E社を訴えた。彼らの努力の結果、PG&Eは現在そのすべての圧縮工場で六価クロムの使用を中止し、地下水の汚染を防止するため、すべての貯水池を防水処理したと言っている。結局、その会社が有罪とされる事はなかったが、同社は3億3300万ドルで原告団と和解した。これは全米史上、調停で支払われた最高額であるそうだ。
Jeffrey

Jeffrey