このレビューはネタバレを含みます
80点
デビュー作においても、「この人類を滅ぼしたかったのか」ということがわかった。
間宮という伝道師が、何を聞いても質問返しで、会話にならなくて不気味すぎる。
人の裏側を知って、弱みを握って、共感する、そして最後には魔の世界へ呼び込む、これぞ新興宗教だ。
人のいい人、というか普通の人間は彼と数分話すだけでも呑み込まれてしまうだろうな。
そして、その間宮よりも、伝道師としてのレベルが高い役所広司は、ステーキを食べながら、ウェイトレスに催眠をかけることができる。
結局、彼もストレス社会から脱したくて、精神疾患の妻という存在を消してしまったんだ、というのが夢のように瞬間だったので、理解に追いつくのに時間がいった。
映画見た後も、これはこういうことだったのか、と回収していくことになる。これが、高橋清という人の映画の見方なのかね。