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プリティ・ベビーのsonozyのレビュー・感想・評価

プリティ・ベビー(1978年製作の映画)
3.5
1978年、フランスのルイ・マル監督のアメリカ進出作。久々の再見です。

1917年、ニューオーリンズの赤線地区ストーリーヴィルにある高級娼館で育った12歳の少女ヴァイオレット(ブルック・シールズ)の物語。
タイトルは、実際にこの地で活躍していたピアニストTony Jacksonの曲"Pretty Baby"から(サントラにも)。

マダム・ネル(フランセス・フェイ)が経営する娼館には、夜な夜な金持ちのおっちゃん達が集まっている。

ある日、写真家のベロック(キース・キャラダイン)が娼婦たちを撮影したいとやってきて、毎日のように滞在し、ヴァイオレットの母・娼婦のハティ(スーザン・サランドン)らを撮影する。

日々、娼婦たちと暮らすヴァイオレットは、当然のように娼婦となることが決まっていて、12歳になると輿に乗って、処女はいかがですか的に客の前にお披露目。入札方式で400ドルを出すオッサンが初めての客となる。

娼婦たちを買うような事はせず、紳士的なベロックに惹かれていくヴァイオレットは、娼館でのモメ事を機に、ベロックの家に転がり込み、しばし二人で暮らすが。。

この内容なので、当時は"児童ポルノ"的な論争となったり、上映禁止となったりしたようですね。

娼館の黒人ピアニスト("教授"と呼ばれてる)役のアントニオ・ファーガスが奏でるラグタイムテイストのニューオーリンズジャズが全編でいい味出してます。

カンヌ国際映画祭 フランス映画高等技術委員会(現バルカン賞)グランプリ受賞という事で、美術、音楽、撮影などの技で、当時の再現を楽しめる作品です。
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