Youtubeの映画チャンネルClassic Movies Of Public Domainで鑑賞可能な、結婚式直前に婚約者が失踪した女性を描いたサスペンス。監督は「変質犯テリー／殺人コレクターの甘いうずき」や今作と同じく日本未公開＆未ソフト化の「Ruby」のジョージ・エドワーズ。

婚約者の失踪から20年近く経ち、レイ・ミランド演じる車椅子生活の父親の介護に追われ心身共に疲弊した主人公。父親は所謂毒親で、娘である主人公に感謝するどころか時に罵倒したり自由を束縛するわけですが彼女も妄想の中で毒を飲ませたりケーキを顔面にぶつけたり感電死させたり、飼い始めたチンパンジーを成長させて襲わせたりと抵抗（笑）。

婚約者の行方について度々電話する探偵事務所や旅行会社にも「ああ、またあいつだよ」的に煙たがられたり、婚約者に似た庭師に抱きつく所なんかも笑ってしまうのですが主人公役のキャリー・スノッドグレスの丁寧な演技も相俟って自然と同情。やがて大事にしていたチンパンジーも失踪、その後父親の驚きの事実が明らかになり、遂に主人公は閉ざされていた屋根裏へ・・という流れでエンディングは想像通りながら不気味さと物悲しさを兼ね備えており、毒親の存在が如何に人生を狂わせるかを思い知らせてくれます。

唯一の友人ともいえる仕事場の後輩が自分と同じように毒親に悩んでいれば家に招かれた際彼女の親が集めている高価な置物を壊し彼女の代わりに報復する所はちょい痛快。今リメイクしたらより面白くなりそうだし多くの人に知ってもらいたい作品の一つかもしれません。

The Attic (1980)
https://www.youtube.com/watch?v=XTgy72TbkjI

• #作品登録ありがとうございました