2024年から2003年にタイムスリップしてしまった女子高生のルーシーは、仮面をつけた殺人鬼に殺される前の元気な姿の姉サマーと出会う。果たして彼女は、未来を壊すことなく過去を変えることができるのか?
皆さんの低評価スコアが示すように、SFホラーとして観ると大して面白く無いが、〝時空を超えた家族の話〟として観れば中々面白い。
21年前に愛する娘サマーを謎の殺人鬼に殺されてから両親の時は止まっていた。サマーの部屋はあの時のまま、母親は得意だった料理を作る気力も失った。
心にポッカリと空いた穴を埋めるために、2人は高齢出産で授かったルーシーを大切に育てる。もう2度と後悔したく無い両親はルーシーから片時も目を離さず、籠の中の鳥(水槽の中の亀)の様に育てていた。だが両親の瞳に映るルーシーの中には、常にサマーの姿が重なっていた😢
サマーが生きていたら両親は自分を産もうと考えなかったことを知り、ルーシーの心は揺れ動く。〝姉の生存は自分の存在の否定〟であることに気づいたルーシーは、自分の存在価値を疑い始める。
過去を変えれば未来に影響を与えてしまう。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」以来タイムスリップ物の定説となっているこの考えに従えば、姉を助ければ自分の存在は、消えてしまうことになる。果たしてあなたなら自分を犠牲にしてまで、よく知らない(自分が生まれる前に亡くなっている)姉の命を救うだろうか?
これはSFホラーの皮を被ったタイムパラドックス・サバイバルであり、同時に家族愛、そしてシスターフッドの映画なのだ😊
時空のいたずらで偶然出会ったルーシーとサマー。果たして2人は過去を変えて未来に生きるのか?それとも過去に生きて未来を変えるのか?
〈余談ですが〉
ルーシーが過去にタイムスリップした直後のファッションや音楽の世代間ギャップネタは定番だけど、やっぱり笑える😆
2024年ファッションの妹は、姉によってたちまち2003年当時のイケてるギャルに大変身😊
ジャケ写にもある次々と着替えるファッションショーのカット割りは、映画の中でよくある演出だが、未来の先取り体験ではなく、過去への逆戻り体験なのが面白い😅
2003年頃、青春時代を過ごした方は、ファッションや音楽などの懐かしさのおまけ付き😊