アカデミー主演女優賞や脚本賞などを受賞したコーエン兄弟の代表作の一つ。妻の偽装誘拐を企てた男と地元の警察官の話。
ドラマ版ファーゴの全シーズンを見終わった記念にオリジナルの今作を久しぶりに再鑑賞してみました。今作を見るのは2回目なんだけど、正直、コーエン兄弟ファンの自分からしても初見時と印象はそこまで変わらなかった気がします。もちろん、フランシスマクドーマンドやスティーヴブシェミの演技は良いし、訛りの効いた会話劇もそこそこ笑えて面白かったです。ただ不思議なことに極端に記憶に残っている場面もあれば、ほとんど覚えていない展開もありました。見方によっては、物語云々よりもロジャーディーキンスの撮影の方が断然インパクトがあると思います。また、基本的に馬鹿なCGハリウッド映画や間抜けなアイドルの恋愛映画ばかり触れている日本人には、ミネソタナイスがそもそも伝わり辛く、その分鑑賞している人も今作そのものも損しているように感じました。アメリカ映画を見て育った日本人が、アメリカで絶賛されているこの映画をつまらんと言い張っているのはそれはそれで滑稽ですが。。。
今作は物語が弱いのが否めない一方で、これをドラマ化したら面白くなるという目の付け所は天才的所業だと思います。他のコーエン兄弟の作品とリンクしやすいし、話も掘り下げ甲斐があるのが素晴らしいです。オリジナルの良さを活かしつつ、ドラマ化を成功させたスタッフとキャストは称賛にしか値しません。
