あでゆ

ファーゴのあでゆのレビュー・感想・評価

ファーゴ(1996年製作の映画)
2.6
カー・ディーラーのランディガードは借金返済のために自分の妻ジーンを誘拐し、会社のオーナーでもある義父から身代金をいただこうと考えた。誘拐を実行するのは、妙な二人組、カールとグリムスラッド。だがジーンを自宅から誘拐した二人は、隣町ブレイナードまで逃げたところで、停車を命じた警官と目撃者を射殺してしまう。ブレイナードの女性警察署長マージは事件を追ってミネアポリスに赴くが、その間にも狂い始めた誘拐計画は次々と犠牲者を産んでいく。

さしてつまらないというわけではないんだけど、劇中で何も惹かれる部分がなかったというのが正直なところ。強いて言えば『スリービルボード』を鑑賞後だと、フランシス・マクドーマンドが可愛らしい。全然関係ないけれど、彼女が事件現場に向かう前に飯を食えと止められるのは『コクソン』のようでギャグに思えた。妻を攫うときなど、コミカルな描写は少なくない。
笑っていいのかよくわからない感じは、ちょっとシャマランぽくもある。

ただ、こういう寒いところの映画ってなんとなく演出とかも淡白な感じで、起こったことを左から右に処理するみたいな作品が多い気がするんだけれど気のせいか。実話という体を取っているからかもしれないが。

実話を偽装して、最後に種明かしをするという本作の手法が、本作の誘拐を偽装するという物語の形と一致するのはおもしろいか。とはいえ、作品の出来にそこまで寄与しているかと考えると首を傾げてしまうけれど。
なんとなくドラマ版がどういうアレンジを効かせているのかは気になる。
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