みおこし

里見八犬伝のみおこしのレビュー・感想・評価

里見八犬伝(1983年製作の映画)
3.7
意外とmarkし忘れている映画がまだまだあることに気づき、記憶を頼りになんとかレビューしております。

滝沢馬琴原作の『南総里見八犬伝』を豪華キャストで映画化した角川作品。妖婦・玉梓の呪いにより全てを失った里見義実は、飼い犬の八房に「敵将の首を討ちとれば娘の伏姫を嫁につかわす」と戯言を投げかけ、その夜、八房は見事敵将の首を討ちとる。伏姫は八房と共に山奥へと去るが、追う義実の軍の鉄砲により死んでしまう。しかし死の直前、伏姫の体から八つの霊玉が飛び散り...。

日本が誇る壮大なファンタジーだけあって、これくらい派手にコテコテにやらないと面白くない!そういう意味では豪華絢爛かつとにかく娯楽性に富んだ、歴代の八犬伝映像化作品の中でもトップクラスに楽しい一本。
親兵衛が主人公になっているところとか、静姫という原作にはない架空のキャラクターが出てきたりするところとか、オリジナルの展開や演出もあったり。やたらとグロテスクなシーンや、もういいよってくらい長いラブシーンなど過激な描写もあるので、そういう部分が原作ファンにどれほど受け入れられるかは分からないけど...(笑)。

でも夏木マリさん、京本政樹さん、千葉真一さん、志穂美悦子さんなどなど...とにかく唸ってしまうくらいの濃〜いメンバーが勢ぞろい。他の人にこの役はできなかったろうな、ってくらいのハマり役のオンパレードで、豪華キャストを見るだけでも一見の価値あり。
主題歌があえて英語になってたり、いろんな意味で日本映画史に名を刻んだ名作中の名作です。
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