このレビューはネタバレを含みます
2025年 29本目
原作を読んだことないし、谷崎潤一郎についても全然知らないからそれらに対しての興味がめっちゃ湧くからそういう意味では良い映画だと思う。
谷崎に対するリスペクトは強そうに見えたからそうなると天性のマゾヒストと呼ばれる彼がどんな人か、他にどんな本を書いたのか本当に気になる。
こういうことがされたかった、という願望がこれならかっこいい。
河合の性格に関しては分かりきったと勘違いするほどには分かったしそれ故の行動ばかりで面白かった。そして、愛の力が試される場面も多く見応えがあった。 ただあまりにも甘噛みが目立ってところどころ萎えてしまった。 そういう演出(不器用な努力家アピール?)だとしても、ここからはクオリティの話だと思うし。 さ行が。 脚本もとい脚本家に対する描写も多いとその分この映画自体のそれのハードルはあがるというのに、勿体ないというか意味が分かんなかった。意味があるのかもしれないけど。
にしてもナオミは素晴らしかった。ただの観客でしかない自分も見とれそうなその様が河合をあそこまで狂わせる根拠として十分だった。
映画のタイトルにもなってる原作が出てくるから複雑になりかねないはずだけど、特に混乱せず全然分かりやすかったのがめっちゃ良かった。
最後の七年後の話はない方が余韻として綺麗だと感じたが原作にあるのかな。