たむ

警部のたむのレビュー・感想・評価

警部(1978年製作の映画)
3.3
ジャン=ポール・ベルモンドさん主演の刑事アクションです。
ベルモンドさん演じる警部が対立する二大組織を撲滅しながら、警察内の汚職も暴き出します。
警部なのにケンカ、カーチェイス、汚い言葉に潜入捜査。
犯罪組織や汚職警官を挙げるためのは手段を選んではいられない。
際どい捜査の手段で悪を挫く姿は、プロットも含めて『用心棒』のようでもあります。

見どころは、やはりゴダール監督の映画とは全く違う、スタントも自分でこなす大スターのベルモンドさん。
スターの映画です。
ゴダール監督の映画が伝説すぎるので、忘れてしまいがちですが、ベルモンドさんがスターだったのは、本作のようなワイルドなキャラクター、自分でスタントもやれてしまう事ができるからです。
その姿勢はジャッキー・チェンさんやトム・クルーズさんにも影響を与えるのではないかと思います。

戦う組織が三つも出てくるので、複雑な設定や分割映像、逆戻しなどの演出も出てきます。
分割映像はまだしも、逆戻しはなかなか奇抜で、内容と合っているのかいないのか。
やりすぎ感はあります。
ただ実験もしつつ、ユーモアと軽さのある主人公は、魅力的です。
ジャンピングショットなど、独特な動きがまたナントも魅力ある作品ですね。
たむ

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