たんこ

アナザー・カントリーのたんこのレビュー・感想・評価

アナザー・カントリー(1983年製作の映画)
4.1
「平等や友愛を説く君でも、恋愛になると結局は差別主義者になる」
悲痛な叫びでありまさに時代を表してる一言。伝統に飽き飽きしたゼロサム思考な改革者(ジェド)でさえも気付けない、伝統からの囚われ。この言葉とスペイン内戦でファシストに殺されたというジャドを思うと、華々しい英国の陰である古き伝統の根強さを再確認できる。
結果、祖国を欺き重んじるべき伝統を断ち切ることで歴史に名を刻んだベネット…最後に笑ったのは本当に彼だったんでしょうが、当の英国は笑われたことさえも気付いていない気がします…悔しいけど。

モーリス然り、特級階級から視る英国は静かな絶望が漂っていてやり切れない気持ちになるね。労働階級者のようにいつか這い上がってやろうと結束するでもなく、多くが心に秘めてやり過ごすしかない辛さがある。
というかモーリスって80年代の話で、これは30年代。なのに映画の主題が何も変わっていない。まぁほんと、そういうことなんだよなぁ。
伝統を慮る国で革命を起こすのはほぼ不可能に近い、今でも同じ議論がされてる訳だし。国の偉大さや狡猾さは違えど、英国と日本はやっぱり似てるな。


んな真面目ぶったこと言ってるけどコリンの顔が良過ぎて!!良すぎて〜!!!!!🥹🤷‍♀️🥹🤷‍♀️🥹🤷‍♀️😇
たんこ

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