ジェニファー

レ・ミゼラブル デジタルリマスター/リミックスのジェニファーのレビュー・感想・評価

4.0
ミュージカルの底力を知る。

舞台上でのミュージカルは理解できるのですが、映画では隔靴掻痒に感じ、ミュージカルって苦手と思ってきました。実際に、配信で何度もトライしたものの、飽きてしまい挫折するを繰り返した本作。リマスターリバイバル上映に挑戦してみました。

劇場で鑑賞してみたら、オープニングから心を掴まれてしまい、口ポカン状態で打ち震えていました。(ただし、苦役に従事する囚人の歌唱にはまだ違和感)

物語が進むにつれ、考えている事、感じた事、思った事等を直接歌っていて、いちいち感情を邪推しなくてよく、分かり易い事に気がつき、「あれ?ミュージカルに違和感無い私」の出来上がり。セリフだったら、「そんな事まで言ってしまうの?」という事もすんなり入ってくる。舞台でコゼットを演じた生田絵梨花が「魂の叫びがそのまま歌にのっている迫力」と語っていたのを実感。

ソロのパートも良いけれど、コーラスの様々な人々の感情が重なり合ったパートは重厚で圧巻でした。

ミュージカルでなかったら、ここまで感動して、心が動かされなかったかもしれません。

エポニーヌは泥の中に咲く蓮の花。マリウスには、ずっと忘れないでいて欲しい。