お前は血を求めているのだ

王朝で発生した金塊の強盗事件。犯人は5人の盗賊どもである。トップオブトップより、”10日以内に全員を生死問わずで捕えて、金塊を全て取り戻せ”とのお達しが。

そんなこと可能なのは彼だけだと、白羽の矢は警察部隊的な隊長のレン氏へ。早速、4名の精鋭を選抜し出立なのだが、この旅はあまりにも過酷な物となる…みたいな。

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『魔』を始めとする、ゲテモノ呪術のイメージ色濃い香港の至宝カイ・チーホン神による、パッケージの裏説明から読み取るに…カンフーもの！ほんと？実態は剣戟アクションにカンフーちょい足しという感じです。やっとフィル魔に来たよ〜

お話はお上の勅命を受けた豪傑レンが、数名の仲間を連れて危険極まる盗賊狩り…その裏には…！…というシンプルな内容。監督らしいゲテモノ感もほぼゼロで全編非常に真面目な作り…なんですけど、これがもう本当にめちゃめちゃ面白い。本当に。

序盤こそ、泣き叫ぶ盗賊家族の前で水責めの末に首を刎ねたり、再起不能の部下に頼まれれば介錯も出来てしまう冷血漢レンに視聴側も(この人やべえ…)なんですが、その余りにも務めを果たすことに実直過ぎる彼の生き様が見えてくると本当に夢中になります。全身斬りつけられ、矢を受けようとも、全く折れずに追い縋り、仲間を失えば静かに胸を痛める…あー…良い。

膝をつき頭を下げ「少しお休みをいただきます」と告げそのまま死亡…。あまりの気迫にただ1人相手に弓兵部隊が交互に第三射撃までやって矢だらけで膝立ちのまま死亡…。などの部下らの死に様の凄まじさ…。こんなん嫌いな人いないでしょ？

そうとは知らぬまま敵の盲目娘に怪我を治療してもらい、そこに敵も帰宅…。お互いに娘を傷付けたくない…。「取引相手なのだ」「また長旅に出る」「彼を見送らなければ」と敵に促されるまま豪雨の外に出て向かい合い、殺し合う。こんなん嫌いな人いない。

火の輪を身を挺して消火して敵を巻き込んで燃え盛る部下やら、オチの🤦感などなど好きを語ると止まらなくなりそうなので止しますが、どうか…どうか…日本向けにも配信や円盤などで形にしてくれませんか…。

個人的に気に入ったのは、その毒を受けると50歩以内に死ぬ(嫌がらせのように階段昇降)、雨の中で高く上段に構えた剣がビカビカっと輝くとこです。