売れない脚本家と過去の栄光に取り憑かれたある女のお話し。
やっぱりビルーワイルダーってすごい監督だ!って思わせてくれる映画でした。
特筆すべきは、やはり「出オチ」テク。『アメリカンビューティー』もそうだったけど(参考にしてる?)、最初にオチを見せて、それから「なぜそうなったか」を描く映画なんて、よほどの自信がないと作れない。
だって、僕ら観客からしたら「もうオチわかったからいいよー」ってなって、最初の5分で見るのやめてしまう可能性も高いから。
でも敢えてなのかそれをやって、まるで
「知りたいやつは見ればいいし、別に興味なければ見なくていい」と誇張してるかのような強硬体制。
あなたはよほどの自信家ですか?
うん、多分よほどの自信家なんでしょう。じゃないと、こんな作品作れない!
でも、ぼくはこの自信大好きです。最近は、オスカーやパルムドール狙い。観客動員数、興行収入狙いで、「監督が作りたい作品」というよりは「観客に受けようとする作品」が増えてる気がする。てか増えてる!!
そんな作品ばかり見てる中で、「おぉ!!別に見たくなかったら、見なくてもいいんだぜ!!!!!!!!」的な作品は、ある意味新鮮で、面白かった!「古き良き映画」の良さを再認識させてもらえた!
もちろん、本編での「なぜ?」の部分も、結末分かってても面白い展開で、中だるみなく見れます。
セシルBデミルやバスターキートンも本人役出てるし、グロリアスワンソン自身も過去に銀幕を飾っていた本人の人生とリンクしている部分があったし、配役から脚本、音楽に至るまで全てのレベルが高い秀逸な映画でした。
「アパート」に続き、良作!