サンセット大通りの作品情報・感想・評価

「サンセット大通り」に投稿された感想・評価

Iri17

Iri17の感想・評価

5.0
狂気、過去の栄光、欲望、ハリウッドの闇と名声、栄誉の中毒性が人を狂わせる。
プールに浮かび、死ぬという金と名声への欲望に取り憑かれた男の皮肉的な最期、ハリウッドの闇と狂気に飲まれた女が「変身」したサロメ、空虚な屋敷に響くバッハのトッカータとフーガニ短調、観ているとどこまでも滑り落ちていくような恐ろしさが満ちている作品だ。

カフカ的で、屋敷に閉じ込められた筈が、屋敷から出る欲求を失っていく様は安部公房の『砂の女』を彷彿とさせる。不気味、奇怪、ホラーであり、ラブロマンスであり、サスペンスである。大傑作。

グロリア・スワンソンのサロメが、先日観た『累』の土屋太鳳のサロメと重なった。薄気味悪いがまた観たくなる妖艶さ。両作品に共通していると思う。
冒頭のシーン、そしてラストのグロリアの怪演が、すごく印象に残っている。

あのラストぐらいすごい演技ほかに見たことがない気がする。名演技とか憑依とか超えて、もうグロリアがノーマ・デズモンドそのものだった。

迫力と存在感、毒々しさ、過去の栄光にすがり続けるあさましさと、大女優であることへの自信。彼女が演じきったから、この作品は名作であり続けるんだと思う。
sawa

sawaの感想・評価

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すごいなあ
普段みないジャンルの映画だけど相当おもしろかった
無声映画時代の″大女優ノーマ・デズモンド″が、売れない″若手脚本家ジョー″を囲って、再び銀幕の世界に返り咲こうとするって話☆

冒頭から、大豪邸のプールに浮かぶ水死体のモノローグで衝撃的な始まりをします。
「なんでオレ、こんなところでプカプカ浮いてるんでしょうか?じゃ今からソレ説明しまーす」って感じの開幕に、グワッシと心を掴まれます。

ノーマの下でヒモ状態のジョーは、「ま、良しとするか」といった諦めの気持ちと、僅かながらの脚本家としての夢を捨てきれないまま、悶々と暮らしています。

華々しい映画業会の生々しい内幕を描き、過去に掴んだ栄光にすがったまま時代の変化に対応出来ない大女優の姿が痛々しい。

ゴールが最初から呈示されているので、あとはその過程をじっくり且つ、丁寧に、テンポ良く見せてくれるので、ストーリーへの″のめり込み度″がハンパ無い、紛れもなく傑作な一本(* ̄ー ̄)☆



キャスト
ノーマ・デズモンド/グロリア・スワンソン
ジョー・ギリス/ウィリアム・ホールデン
マックス/エリッヒ・フォン・シュトロハイム
ベティ・シェーファー/ナンシー・オルソン
アーティ・グリーン/ジャック・ウェッブ
シェルドレイク/フレッド・クラーク
セシル・B・デミル/本人
バスター・キートン/本人
H・B・ワーナー/本人
アンナ・Q・ニコルソン/本人
ヘッダ・ホッパー/本人
ジェイ・リビングストン/本人
レイ・エバンス/本人
hepcat

hepcatの感想・評価

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脚本が秀逸すぎる
ノーマはサイレント〜トーキー時代に時代を作った大女優で時代が過ぎ、過去の産物になっていた

あまりその時代の映画に詳しくないから知らんけど、グロリア自身がその時代の女優さんだったみたいだ

ただ過ぎ去ったものに対して、嫌味なく憐れみを感じさせられた

最後の方のノーマの表情で伝える演技は本当に素晴らしい物だった
歌舞伎役者も顔負けなくらいに
私の名はジョー・ギリス、売れない脚本家。私は今ハリウッドのサンセット大通りにある大富豪の庭のプールの水面に息もせずうつ伏せのまま浮かんでいる。大富豪とは往年の名女優ノーマ・デズモンドだ。もうすぐ報道関係者が大勢やってきて大スキャンダルニュースになるだろう。私がなぜこんな死体となってしまったのか、そのわけを話してあげよう。
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私は自分の脚本をハリウッドの映画会社にせっせと持っていくことをしていたが、なかなか認めてもらえないので収入もなく苦しい生活。新車の借金が返済できず取り立てがきびしくなってきた、この次は車を取り上げられてしまうだろう。心あたりの人たちに無心に行ったが誰も貸してくれない。街をドライブしていたら運悪く借金取り立て男二人組の車とすれ違った。まずい! こっちに気づいて追いかけてくる。二人から逃れようとカーチェイスの末、私はサンセット大通りの廃墟となっているお屋敷に乗り入れて隠れてやり過ごした・・・
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そこは廃墟ではなく、人の気配が残った不気味な邸宅だった。入口の扉に鍵はかかってない。中に入ってみると、手入れが行き届き豪華な調度品のそろった大金持ちの邸宅だった。初老の執事が現れて主人に案内してくれた。主人のペットの葬儀屋と間違われたようだ。
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これが私と屋敷の女主人ノーマ・デズモンドとの出会いだった。彼女は無声映画時代の大女優だったが、映画が音を獲得してからは忘れられた存在だ。私が脚本家だと知ると興味を示し、彼女がしたためていた新作の脚本をみてほしいと言われた。それは彼女自身が主人公の物語だった。お世辞にも面白いとは言えないような代物だったが、彼女と二人で手直ししていくことにした。脚本の完成までこの屋敷で暮らせとオファーがあり、借金取りのことを忘れられるので受けることにした。ノーマと私、そして執事のマックス。広い屋敷の中で三人の奇妙で優雅な暮らしが始まった。
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ノーマは過去の栄光の思い出の中で生きている孤独な人だった。客はほとんど来ない。たまに無声映画時代の有名俳優たちがやって来て、トランプ遊びに興じるくらいだ。気位の高いノーマは私をいつも見下すように話しかけてくるのだが、脚本を仕上げていくうちに次第に私に親切になってきた。私に上等な服を仕立ててくれたり、純金のシガレットケースやらをプレゼントしてくれるようになった。
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やがて脚本が出来上がり、ノーマは昔の仲間だからという理由で、ハリウッドの大御所映画監督セシルBデミルに脚本を送りつけた。なかなか来ない返事にやきもきしていた頃、デミル本人からではなく、その部下から手紙が来た。そのことに彼女は怒り、中も読まず、直接デミルに話を聞くためにハリウッドの撮影所に乗り込んだ。デミルは彼女を気遣ってはっきりとは断らずお茶を濁したものだから、信じ込みの強いノーマは脚本が採用されて撮影が始まると受け取ったようだ。
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撮影に備えてシェイプアップと美容ケアを真剣に取り組み始めたノーマ。かつての女優魂に再び火がついたのだ。それと同時に私に対する思いをはっきり表すようになり、次第に私は重荷になってきた。
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そんな時、売れない脚本家仲間とのパーティーに久しぶりに出て、ベティと再会した。彼女は二十歳を過ぎたばかりの若い魅力的な女性で、映画会社の脚本部員。会社に持ち込まれるたくさんの脚本を全て読んで、会社トップにどれが面白いかを教えるのが仕事だ。私の脚本を面と向かって貶されたことがあるので覚えている。その彼女が、私の脚本の中の面白い部分をモチーフにして別の作品をつくりたいから協力してほしいという。私は昼間はノーマにつき合い、夜中は密かに屋敷を出てベティと一緒に作品つくりをするという、ちょっと無理な暮らしをすることになった。危うい関係・・・
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     *** *** ***
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当時(1950)はTVがまだなくて、ニュースと言えば映画だった時代。だからニュースの現場には照明を含む映画の撮影隊と同じような大部隊がやってくる。その現場を映画撮影の本番と勘違いしたという設定なのですが、ラストのノーマ(=グロリア・スワンソン)の狂気を秘めた演技はホラーかと感じるほど凄かった。
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登場人物たちのストーリー上の人物設定・相関が、実際に演じた俳優たちの人生・人間関係と、ここまでかぶっている作品も珍しい。作品そのものを楽しむだけでなく、その裏話を知ることで何倍も面白くなるという作品の典型例ですね。このあたりは町山さんの映画解説をおススメめします。町山さんありがとう。
sasataro

sasataroの感想・評価

3.5
めちゃくちゃ気味悪かった。
主人公が真実を語っていくっていう物語の進み方が良かった。
ayaka

ayakaの感想・評価

2.5
📖 ★★☆☆☆
🤣 ★☆☆☆☆
😢 ★☆☆☆☆
😱 ☆☆☆☆☆
🤩 ☆☆☆☆☆
💏 ★☆☆☆☆
am

amの感想・評価

4.2
圧巻。70年近く前の作品とはとても思えない。狂気に惹かれてしまう。
今の映画は台詞が多すぎる。
昔(サイレントの時代)は表情ですべて表現したものよ。
ノーマの台詞に納得!
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