たけのこ

サンセット大通りのたけのこのレビュー・感想・評価

サンセット大通り(1950年製作の映画)
4.2
最高。さすがビリー・ワイルダー。

構造としては深夜の告白とかあの辺を真似して作ったんだろうけど、女優さんの鬼気迫る演技がこの映画にはくをつけてますよね。なんのかんのいい男ぶっちゃう感じとかも何気なくニクイ。

なんだろうなぁ、その……作り一本で押すわけじゃない感じといいますか。ミステリだったら謎をメインで話が進むじゃないですか。このお話でいうと、お金に困った脚本家が、昔の売れっ子の女優に囲い込まれるんだけど、そこでまた新たな恋の予感が……あたりまでは、物語の「作り」で押してる部分だと思うんですけど、そこに女優の悲喜こもごも感がのっかるのがすごいんですよね。

いやメインプロットサブプロットくらいは普通だろうと言われればそうかもしれませんけど、サブかって言われると別にそれサブじゃないじゃないですか。いうなればメインが重なり合うように二つ並んでいるといいますか。

いやこういう感覚になるのもすべては女優さんの演技に一本刷りされたせいかと思います。すばらしかったです。