ノーマ…17歳で最高の女優として皆に尊敬され、ハリウッドで文字通り億万長者。しかし、直近20年間オファーを待つ日々。そんな中、売れない脚本家がパンクした車を停めておいたのが、そのノーマの屋敷だった。
その屋敷に入って、脚本家だと言ってしまったがために、かつての大女優ノーマに引き留められ、住み込みで働くことになる。過去の名声をここまで維持して生きるには、執事マックスやパラマウントの古くからの俳優仲間がそうさせていることがだんだんわかっていく。
ジョーは脚本家としてハリウッドで映画を作って自分の名前が出ることを夢見ていたのに、ありきたりな脚本しか書けなくなっていって、地元の新聞社に戻るかどうか迷っている可哀想な人。リスカしたノーマを心配してすぐ屋敷に戻るし、婚約したアーティーを捨てて自分に恋してしまったベティを諦めさせるために、僕はどうしようもない人なんだとわざと失望させたり、ジョーは実はものすごく良い人なことが、彼の最期をさらに悲しくさせる。
素晴らしいノワール作品。
