一連のハリウッドものの源流がビリーワイルダーやったとは。差押えられる車に「お決まりの」プール。すでにこの時代から浮世離れした生活は揶揄されていた。オルガンを演奏する執事の手袋に穴が空いているのが一瞬映る、痺れる場面でした。
パラマウントのスタジオでノーマを囲む人たち、自分の名前がクレジットされることを夢見る脚本家、ルドルフバレンティノやグレタガルボの話がロマンある。ハリウッドの明るい面に焦点を当てた時はいつものロマンチストぶりを発揮していたが、通して見ればワイルダーの辛辣な面を知れる。手加減なしのキャスティング。無声映画時代の化石とされたグロリアスワンソンは確かに顔だけでも素晴らしいが声も良かった。