【妊娠コロニアリズム】
これも、Netflixで最近何故か、多数推している短編のひとつ。2021年作だが元々Netflixが、ラテン系&有色人種女性のための短編物語インキュベーター…という試みをする中から産まれた一本らしい。
素直に、わかり易くダメな感じでした。荒唐無稽なアイデアを荒唐無稽なまま見せており、怖くない。
ただ、これがアメリカの日常感覚から生まれた物語なら、ラテン系女性は相変わらず生きづらいのだろうな…と少しだけ伝わってくる。
主演のアニー・ゴンザレスはメキシコ系だが、監督のアイリーン・アルバレスは“母親がメルセデス・ソーサ好き”との台詞から調べてみると、やはりアルゼンチン系。両親が母国から亡命してきたらしい。
舞台となる妊婦コミューンが全員白人、という設定がわかり易すぎるが、未だにアメリカは帝国主義の国、外の植民地では飽き足らず、国内の異民族へ“植民心化”しようとしている…ということでしょう。
『ミッドサマー』より、例えばジョーダン・ピールの『ゲット・アウト』に近い狙いがあると思った。
が、巧く語ってよ。これだと悪い冗談で終わってしまう。怖くならなければ、善き狙いもハズレかと。
<2024.12.21記>