一番好きな映画、と称しても過言でない作品です。
海外ホラーにありがちなジャンプスケア要素はほとんどなく、まるで和製ホラーのように「いつ来るのか？」「何が来るのか？」をドキドキソワソワしながら待ち構えることになります。
内容としては「いないもの」が見えてしまう少年と、心に負い目を持つ心療内科医の男性がコミュニケーションを交わしていくシナリオです。多くを語ると重大なネタバレとなり兼ねないためそれ以上の話は避けます。
死んだ人が見えてしまうことを打ち明けられず、また打ち明けたとしても信じてもらえず、精神疾患を疑われてしまう少年を思うと悲しい気持ちになります。
これは二周目以降を見る方にぜひ意識してほしいのですが、この作品では心霊が関係する描写には「赤」が画面に用いられるそうです。赤を探して見てください。色々な発見があり、より味わい深くなります。
一周目と二周目で全く異なる印象の映画なのですが、もう二度と、はじめて見たときのあの感覚を味わうことが出来ないのが何よりもつらく、記憶をなくしてもう一度何も知らない状態で見たいと思う映画です。
